里山隊

龍馬脱藩の道を辿るなかで里山の珍味を味わう

2014年7月7日

IMG_0129梅雨も後半戦、里山隊は『坂本龍馬脱藩の道』を辿る旅に出かけました。それは土佐藩を脱藩した龍馬が高知から山口県の下関へと至る道のりのことで、愛媛県内各地にも看板が掲げられています。

放牧画像1看板から坂を登った先、標高300メートルくらいの場所で牛が放牧されていました。眼下に広がる五十崎の景色をバックに、みなさんおいしそうに草を食べているじゃないですか。これは『山岳放牧』という乳牛にかぎれば四国ではここだけというスタイルで、牛の健康にはとてもいいそうです。まぁ、人間と同じで、狭いところに閉じ込められていては心身ともによくないですからね。

山田・國分牧場を運営する『チーズ工房醍醐(だい゛ご)』は、内子産ナチュラルチーズの生産者として県内外から注目されています。代表の國分さん(写真左)は神奈川出身の元サラリーマンで、旅行先のイタリアフィレンツェで食べた『ナチュラルチーズ』のパルミジャーノに衝撃を受けたのがすべての始まりでした。

昔からあるプロセスチーズとは異なり、乳を固めて発酵熟成させたナチュラルチーズがさほど日本で広がっていなかかったことから「マーケット的に勝負できるんじゃないか」とチーズ職人になるべく一念発起。チーズの製造を学んだのちに、環境を探し求めて各地を回ったうえで4年前に内子へ移住。酪農家の山田さんという心強いパートナーとも巡り合い、会社を立ち上げたそうです。

IMG_0048醍醐では30頭の牛を飼育、ヨーロッパ古来の伝統製法で1日に20キロのチーズを製造。現在のラインナップは『モッツァレラチーズ』、『リコッタチーズ』、『トミーノチーズ』の3種類。僕たちはできたてのモッツァレラを使った『カプレーゼ』と『ホットサンド』をごちそうになりました。

IMG_0087奥様が「ミルク風味の残っているチーズってなかなかないじゃないですか」という言葉どおりのミルキーさでトマトの相性も抜群。ホットサンドではピザのようにとろけ、もっちりとした食感が楽しめました。

IMG_0102工房の地下にある貯蔵庫では9度の室温のなかで、カマンベールチーズが熟成中でした。醍醐のナチュラルチーズは徐々に広まりつつあり、内子の道の駅『からり』をはじめとして、町内外のレストランでも使用されています。國分さんの「これはここでしか作れないものですね」と地域の恵みに感謝したうえで「新しいことを真摯にやっていく。変革していかないと生き残れないですよ」と、ますます意欲的。長時間熟成させたハードタイプのチーズ、その名も『UCHIKO』も間もなく販売される予定です。

IMG_9965IMG_9984内子から大洲市の河辺町へと足を伸ばしました。民家もまばらな山あいに龍馬の偉業をしのんだ『夜明けの道の記念碑』が建てられており、近くにある脱藩の道はおどろくくらい細い道でした。

IMG_9953記念碑のある場所から急坂を下ると、清流沿いに30年以上の歴史を誇る民宿『あまごの里』が建っています。

IMG_9881奧にある釣り堀兼生けすでは数万匹のあまご(アメノウオ)、岩魚、ニジマスが養殖されています。縁側に座って渓流のせせらぎを聞いていると、心身ともに洗われるような気がします。清流にしか生息できない魚を養殖をするうえでも絶好の場所で、3代目の梅木健一さんは「昔ながらの手つかずの自然が残っています」と言います。

IMG_9905黄金丼あまごの里では川魚をふんだんに使ったコース料理をはじめとして、『あまご雑炊』や『あまごのさつま』などが楽しめます。なかでも、以前は近所の人にあげていた魚の卵を有効利用できないかという発想から生まれた『川魚のいくら丼』は、ここでしか味わえない珍味。

僕たちがいただいたのはニジマスのいくら丼で、わさび醤油を少しだけたらして、サケよりも二回りくらい小ぶりな卵を口のなかへと運びます。とくに加工をしているわけでもないので臭みはまったくなく、プチッというこぎみ良い食感のあとに川魚のうま味が広がります。味そのものはあっさり系で、周囲に添えたあまごの刺し身がなんとも贅沢。

梅木さんはいくら丼の魅力について「いくらは養殖の副産物で、卵を取るために養殖しているわけではないんですよ。そういう意味ではとても貴重な、他では食べられないものですね」と言います。今回はニジマスの冷凍ものをいただきましたが、魚の種類によって色合いが多少違うものの味の差はほとんどなく、11〜2月の産卵期は生で食べることができます。冬場に訪れるにはスタッドレスタイヤが必要ですが、雪景色のなかで食べる新鮮ないくら丼は格別です。

IMG_0009メニューにもあり、道の駅などでも販売されているあまごの里オリジナル『アマゴの甘露煮』は骨まで煮てあるので、子どもでも安心して食べることができます。

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あまごの里の近くにある『帯江橋(おびえはし)』は1956年に建設されもので、雨露を防ぐための屋根を何とも言えない風情を醸し出しています。また、地域の憩いの場でもあり、農産物や農機具などの一時的な置き場所でもあります。

IMG_0017かつての小学校校舎を利用した宿泊施設『河辺ふるさとの宿』の横にある、趣のある屋根付き橋はヒノキ造り。

投稿 おかべぇ
…………………本日の行程…………………
内子町
11:00
チーズ工房醍醐

大洲市
15:00
あまごの里

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チーズ工房醍醐の國分さん夫妻

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あまごの里の梅木さん夫妻