里山隊

牛がもたらす恵みに感謝

2014年2月19日

IMG_4658西予市宇和町を走る国道56号から少しだけ離れたところで、『ゆうぼくの里』という看板が掲げられたお洒落なログハウス風の建物を発見。
親会社となる『有限会社ゆうぼく』は自社が所有する『岡崎牧場』で生後2週間から飼育しているホルスタインと交雑種500頭を自社で加工、売店『ゆうぼくの里』で精肉や加工品を販売、隣接するレストラン『ゆうぼく民』では工夫を凝らしたメニューを提供と、まさに第6次産業の典型。
代表を務める岡崎哲さんはそれは20年以上も前から実践しているのだから驚きです。

しかも建物の半分は自作という、DIY精神あふれるお方。1年前から運営に関わっている息子の晋也さんにもその血はしっかりと受け継がれており「いろいろとチャレンジしたみてかったし、大変だけどやりがいはあります」と、モチベーションは高いまま。

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愛媛で育った牛の精肉のなかでも高級品として流通している『伊予牛絹の味』は、黒毛和牛、ホルスタインと両者の交配種である交雑種(F1)の3種類。
ゆうぼくが『はなが牛(ぎゅう)』の名で展開しているのも『伊予牛絹の味』で、一番のこだわりは添加物が残留する恐れのある市販の飼料ではなく、宇和米を混ぜた安全・安心の自家配合飼料を使っていること。また、今でこそ一般的な“熟成”に以前から取り組んでいます。熟成することで筋肉のタンパク質が分解され、旨味成分に変わっていくそうです。

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岡崎さん自らが建てたログハウス風のレストランで本みすじ(※1頭につき数キロしか取れないことから幻の部位とも言われている前脚の肉のステーキ)を『ディナー・セット』でいただきました。

歯ごたえがよく、油っぽさも皆無で風味のある肉。野菜やお米も地元産で、パティシエ経験のあるコックさんによるスイーツも絶品でした。晋也さんはレストランを使用したイベントも企画しており、今後は料理のバリエーションをどんどん増やしていくそうです。

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レストランで食事を終え、隣接する『ゆうぼくの里』へ。
ここには見た目も鮮やかな精肉やウィンナー、さらに自らがセレクトしたこだわりの食材を販売。配合飼料の内訳を掲示してあるので、消費者も安心して購入することができます。決してわかりやすい場所ではないにもかかわらず、レストラン、売店ともに早くから多くのお客さんがいらっしゃいました。
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晋也さんの案内で、山あいにある岡崎牧場へ。広大な敷地のなかではホルスタインの雄や交雑種の仔牛がのんびりと暮らしていました。牛にストレスを与えないよう、寝床にもおがくずを敷いているそうです。

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西予市宇和町の町外れ、近くに高速道路が走る田園地帯を走り抜け、入り口へと続く急坂を四苦八苦しながら登り切り、四国霊場43番札所、明石寺(めいせきじ)に辿り着きました。

IMG_4501明石寺の本来の名称は「あげいしじ」で、地元の人たちには「あげいしさん」の名で親しまれているお寺です。その「あげいし」には由来があって、その昔、若くて美しい女神が願をかけるべく、深夜に大石を運んでいたそうです。そして、夜明けに驚き、消え去ったという話を詠った「軽くあげ石」から、名付けられたと言われています。

>建物の大半は国の登録有形文化財で、札所にしては質素な本堂は明治時代に全国の信者の浄財によって建立されたそうです。参拝客もまばらな境内はモノトーンの色彩で、時が止まったかのように静まりかえっていました。心の平穏を求めている方には最適の場所かもしれません。
IMG_4508しめ縄で結ばれた2本の杉、その名も『夫婦杉』も立派で見応えのあるものでした。

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本堂のすぐ近くにお釈迦さまの足跡を記した『仏足跡』も建てられており、へんろ道の案内板がありました。

IMG_4807西予市野村町は相撲が盛んで、学校はもちろんのこと町のいたるところで土俵を目にします。
温泉通いのご老人たちで賑わっている『乙亥(おとい)の里』のメイン施設でもある『乙亥会館』は両国国技館をモチーフにした方形型の多目的ホールで、年に1回開催される『乙亥大相撲』の際は収納式の土俵やマス席、吊り屋根が出現するそうです。
町民総出の大イベントだけあって、会館は朝から晩まで老若男女の熱気と歓声に包まれるそうです。2017年に開催される『愛媛国体』の競技場にも選ばれています。
IMG_4755野村町は1852年に起きた大火事が発生したのを機に、火除けの神を祀って毎年11月下旬乙亥の日に『三十三結びの願い相撲』を奉納、無火災を祈願したのが始まり。
その後も時代を越えて受け継がれ、全国でも唯一プロ・アマの対戦が行われています。
地元出身の片男波親方も(元関脇、玉春日)も大会で活躍しており、乙亥大相撲の際は帰省しています。
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館内にある『相撲資料館』は力士の化粧まわしや番付表など、乙亥大相撲に関するさまざまな資料が展示されています。なかでも、等身大の曙は必見です。僕も気分が乗ってきたので、はい、ポーズ。

IMG_4920野村町は四国でもっとも酪農が盛んな地区で、野村ダム近くにある『ほわいとファーム』は牛乳を使った商品を全国に広めたいという想いから誕生した施設です。広大な敷地のなかには主力の乳製品を生産する「のむらミルク工房」をはじめ、レストラン、グッズやオリジナル商品の販売所、ウサギやヤギとふれあうことのできる芝生広場などがあります。要予約ですが、搾りたての牛乳から作る「バター手づくり教室」も行っています。
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ヨーグルト、アイスほわいとファーム自慢の乳製品のラインナップは一番人気のアイスクリーム、ソフトクリーム、手作りのカマンベールチーズ、『ミルクヨーグルト』、新鮮な牛乳、そして『ほわいとロール』。もちろんすべてが自家製で、「本物の味」、「無添加」にこだわっています。
IMG_4840今回、いただいたヨーグルトは寒天、ゼラチンなどは加えてないものの、そのままでは柔らかすぎてしまうので脱脂粉乳を、食べやすくするために砂糖をともに少量加えています。アイスクリームとの共通キャッチコピーでもある「まさに食べる牛乳」と書かれたラベルを剥がすと、さわやかな香り。口になかに入れるとほどよい酸味と甘さで、スムーズにとろけてゆきます。
米っ娘たまごロール商品

IMG_4938無添加にこだわったほわいとロールには『米っ娘たまご』という、黄身まで白い玉子を使用。これは鶏の餌に愛媛県産の米とタンパク質を与えたからで、おかげで生地まで真っ白なふわふわのロールに仕上がっています。

真っ白なクリームは脂肪分量の異なる2種類の生クリームを砂糖控えめで仕立ててあり、スポンジと絡み合うことによってまろやかな味になっています。店頭も通販も冷凍したまま販売しているので、完全に解凍する前のやや固めの時に食べてもおいしいでしょう。
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販売所では牛関連のグッズやお土産の他に、オリジナルの焼き菓子も販売しています。芝生広場を歩いていたら、ヤギさんが笑顔(?)で迎えてくれました。いつもこうありたいものです。

投稿 おかべぇ

…………………本日の行程…………………
西予市
11:00 ゆうぼく

13:00 明石寺

14:00 乙亥の里

15:00 ほわいとファーム

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ゆうぼくの岡崎晋也さん

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明石寺

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乙亥会館内の相撲資料館

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ほわいとファームの兵頭道明さん