里山隊

森の国から届いた春の便り

2014年2月26日

IMG_5952里山隊の旅は鬼北町から松野町へ。

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面積のほとんどを森林が占める『森の国』松野町では、真っ白な梅が満開でした。少しずつ、春は近づいています。

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松野町は県内有数の梅、それも最高品種の『南高梅』の産地で、昨年は40トンを収穫。南高梅の特徴は大粒で実が大きいことで、松野町ではうす塩味の梅干しをはじめとする、さまざまな加工品を販売しています。

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松野町が数年前から販売している『梅そうめん』は『五色そうめん』を手がける株式会社森川が製造しており、独自のノウハウで南高梅のペーストを麺に練り込んでいます。薄ピンク色の乾麺は茹でることによって色が濃くなり、お湯を切る際はぷわっと爽やかな香りが漂います。

松野町役場では『揚げ梅そうめんのあんかけ』、『ふきの梅そうめん巻き天ぷら』、『梅そうめんチヂミ』、『ふきの豚肉梅そうめん巻き天ぷら』、『梅そうめん巻き』など、個性あふれるアレンジレシピを続々と開発中。そのなかから、グルメ・イベントでも人気を博した『梅そうめんチャンプルー』を調理していただきました。

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梅そうめんチャンプルーはグルメ・イベントのために沖縄出身の元職員が発案したもので、イベントでは300食を売り切るほどの人気商品だったそうです。ゴーヤーの代わりにじゃこ天が入り、もやしやねぎを入れ、塩、こしょう、麺つゆで軽く味つけ。炒めたそうめんに梅ペーストを絡めれば、ほのかな香りとさっぱりとした味が楽しめます。現在はイベントへの出店はしていないものの、道の駅『虹の森公園』のレストランで提供(土日限定)しているようです。

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役場の近くにあるスーパー店頭で、以前会ったことのある菓子工房Kazuの代表を務める地元出身の新改(しんがい)和也さん(31歳)と再会。松野町では数少ない若手起業家として注目されています。

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新改さんは10種類以上のレパートリーがあり、今回は『青梅(あおうめ)ケーキ』の他に、プリン、お餅、マフィン、クロワッサン、いちご大福などを販売。その場で食べた『ごまプリン』があまりにもおいしかったので、お土産用にマフィンと一緒に購入しました。

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「松野町に来てもらいたい」という想いからできた『青梅ケーキ』は、道の駅『虹の森公園』の特産品販売所と出張販売でしか入手できないもの。青梅ケーキは、地元をはじめとする県内産の青梅を惜しみなく使用したパウンドケーキ。2012年の発売以来、類似品が登場するほどの人気を博しています。

地元出身の新改さんは北宇和高校生産食品科を卒業後、「とくにやりたいこともないんで、いろいろやろう」と県内外で10以上の職種に就き、「おかげでいろんな発想が出てくる」と、これまでの経験をお菓子作りに活かしています。4年前にUターンしてからはお菓子作りをする叔母を手伝いながら1年かがりで技術を習得。

やがて菓子工房Kazuを立ち上げ「どうせやるなら松野の特産品を使って何か作ってみるか。もともと梅酒が大好きなので、松野産の青梅でケーキを作ろう」と思い立ち、試行錯誤の末に青梅ケーキを世に送り出します。スポンジのしっとり感を第一に、刻んだ青梅を何日か熟成した後に混ぜ、仕上げに梅酒を塗っているそうです。

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青梅ケーキの封を開けると、梅の甘酸っぱい香りが漂ってきます。食感はやわらかしっとりで、細かく刻んだ青梅の食感はグミやゼリーをほうふつさせます。味はあっさりとした甘さで、新改さんは「何個食べても飽きないと思います」と自信たっぷり。
さらに「これは万人受けしなくていいんですよ。梅を好きな人が、自分に共感してくれる人が買ってくれたら」と、我が道を貫いていいるところが素敵です。

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写真は青梅ケーキに使用している青梅で、梅の種取り器の存在は知るまではわざわざ一個一個スプーンで実を取っていたそうです。

新改さんはワンボックスカーで松野町内外を回っています。時には道の駅に出す前の商品を試験的に販売することもあり、「お客さんの声を大事にしています」とのこと。さながら走る実験室というところでしょうか。菓子工房KazuのFacebookページでも本日の出張販売が確認できます。

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松野町にはいくつもの伝説スポットがあり、20の伝説をイラストと物語でまとめた『森の国伝承伝説編』という小冊子も発行されています。当日は里山隊らしく(?)雨でしたが、伝説スポットのいくつかを廻ってみることにします。

町外れにある天ヶ滝に伝わる『天ヶ滝の蛇伝説』は、娘のところに毎晩のように通ってくる若者が正体を明かさないことから不審に思い、着物に糸のついた縫い針を差して翌朝訪ねてみると、天ヶ滝の滝壺に大蛇が真っ赤になって死んでいたという悲しい話。

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滝壺駐車場から数十メートル歩いた先にある滝は落差30メートルの勇壮な滝で、ほとばしる水しぶきでカメラのレンズがみるみるうちに曇ってきました。

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内地区の遊鶴羽(ゆづりは)の棚田は『日本の棚田百選』にも認定されている美しい場所。ここに伝わる『遊鶴羽のお遍路伝説』は、みすぼらしい身なりの四国遍路が実は仏様の化身だったというお話。
天候とレンズの曇りのせいか、秘境のような趣がありますね。

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棚田から下ったところにある奥内薬師堂のかたわらででただならぬ存在感を放っている『逆杖(さかづえ)の公孫樹(いちょう)』は、弘法大師にまつわる伝説が残されていて、樹齢数百年とも数千年とも言われています。ある意味、神々しくもあります。

投稿 おかべぇ

…………………本日の行程…………………
松野町
11:00 松野町役場

13:00 菓子工房Kazu

14:00 天ヶ滝、他

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松野町役場の松田さん

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菓子工房Kazuの新改さん

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天ヶ滝