里山隊

身体にも心にもやさしい自然食スイーツ

2014年3月19日

IMG_9910

『足摺宇和海国立公園』に面した愛南町は海だけでなく、里山にも見所がいっぱいあります。宇和島市津島町へと続く山道の途中にある山出(やまいだし)地区には、『山出憩いの里温泉』をはじめ、キャンプ場やログハウスなどの宿泊施設も充実しています。
愛媛県南部や高知県南西部では、冬ともなればさつまいもを天日干しした保存食『ひがしやま』が、何十年も前から作られています。山出地区で農家民宿を営む(現在は休業中)赤松重厚さん・サトミさん夫妻も20年前に作り始め、地元の産直市などに出荷しています。なお、名前の由来は諸説あるものの、サトミさんが教えてくれた、干菓子(ひがし)に山(やま)がもっともな気もします。

IMG_9871

赤松さん宅の前には美しい渓流があり、窓ごしには景勝地として知られる『山出の棚田』が見え、「夜、電気つけたら、鹿やイノシシがなんぼでも見える(笑)」と言うくらい自然にあふれています。さつまいもは標高180〜200メートルのところにある10アールほどの段畑で作られていて、今期は12月下旬からひがしやま作りが始まったそうです。

ひがしやま(赤松さん)

ひがしやまを作る際はまず時間をかけてさつまいもの皮をむき、2~3時間ほど水につけてアクを抜きます。『干しいも』が皮をつけたまま1~2時間かけて蒸し上げるのに対して、水を入れた釜のなかで一度に40キロのさつまいもを8時間かけて飴色になるまで煮詰めます。赤松さんは「熱することでいものでんぷんが糖化するのではないか」と言われます。次に厚さ1、5センチほどの大きさにスライスして1~2週間天日干しすると、飴色から黒色へと変化。ただ、自然乾燥のため、天気に応じて出したり入れたりと相当な手間がかかるそうです。

IMG_0028

ひがしやまはねっとりとした食感で、噛むほどに甘みが広がっていきます。添加物を使わない自然食品ならではのやさしい味に懐かしさを覚える方も多く、地元出身とおぼしき首都圏の方からもちょくちょくオーダーがあるそうです。赤松さんは「手間暇かかる」と大変そうですが、山出地区でひがしやまの販売をしているのは他1軒のみ。郷愁を誘う里山の味を絶やさないようにしてもらいたいものです。

IMG_9998愛南町の里山で『ひがしやま』を堪能した後は市街地に戻り、『フルーツトコゼリー』で有名な『マルヤス食品』の本社兼工場へ。周辺にある同名の味噌屋さんや醤油はみんな親戚だそうです。

IMG_9931

1961年創業当時はこんにゃく屋さんで、夏場はテングサが原材料の『ところてん』を作っていたそうです。ある日、ところてんに果物を入れたものを工場のおやつに出して評判が良かったことから、こんにゃく入りゼリーの開発に着手。1983年の発売開始以来、自然食品店や生協などに販路を拡大、地元では学校給食の一品としても親しまれています。ちなみにフルーツトコゼリーの「トコ」は、ところてんから来ています。

IMG_9967

現在は愛媛県産の甘夏、みかん、パイン、ピーチ、ぶどう、アロエをラインナップ。みかん、パイン、ピーチをミキサーにかけ、りんご果汁とミックスしているうえに香料や着色料は不使用で、添加物も少なめ。
僕たちがいただいた甘夏はたっぷりの果実に加え皮も混ぜられているので、封を開けると柑橘のいい香りが広がります。

IMG_9932

ぷるんとした食感はところてん入りゼリーならではで、果物そのままとも言える自然な味わいが楽しめます。なお、甘夏は地元農家から仕入れたものを使用しています。

IMG_9939

続いて巷で話題の『アサイ』と香川産『稀少糖』、ぶどうを使った新作ゼリーも試食させていただき、これまで体験したことのないような味にびっくり。ところてんとこんにゃくにフルーツという組み合わせもそうですが、愛媛最南端の町で出会ったのはセオリーにとらわれない最先端の発想でした。

IMG_9989

マルヤス食品の事務所の横に桜が咲いていました。このあと南レク城辺公園や西海道路にも足を伸ばしたのですが、まだ咲き始めという感じでした。まぁ、お楽しみは次回にということで、次回は満開の桜をお見できるかと思います。
投稿 おかべぇ
…………………本日の行程…………………
愛南町
13:00 赤松さん宅

15:00 マルヤス食品

IMG_9892

赤松重厚さん、サトミさん夫妻

IMG_9980

マルヤス食品専務取締役の安岡幹雄さん