美味しいの担い手たち

笑顔のうわうみ漁協戸島女性部のみなさん
戸島鰤定食炙ブリ丼定食
「戸島一番ブリ」の地産地消を目指してさまざまなブリ料理を提供
戸島のことを、たくさんの人に知ってもらいたい。すべてはそんな強い思いから始まった。2013年10月、宇和島市恵美須町2丁目商店街にブリ専門店『鰤(ブリ)料理 とじま亭』が開店した。宇和島港の沖合に浮かぶ戸島に拠点を置く『うわうみ漁業協同組合 戸島支所女性部』のメンバーが同島特産『戸島一番ブリ』の消費拡大を目指し、愛情を込めた料理を提供している。 「戸島の父ちゃんたちが育てたブリを食べてもらい...

渡辺秀典さん
「あらくれポークソーセージ」赤身がぎっしり詰まっていて歯ごたえもある
嫌われ者のイノシシを捕獲して商品化
自然が与えてくれた命の大切さを知っているからこそ、おいしく食べたいという思いがある。瀬戸内海に浮かぶ今治市・大三島の観光農園『おみやげ大心』代表の渡辺秀典さんは柑橘栽培のかたわら、任意団体『しまなみイノシシ活用隊』会長として活動。大三島や伯方島に生息するイノシシを捕獲して『あらくれポークソーセージ』などの商品を製造・販売している。 大三島にはかつて、イノシシが住んでいなかったそうだが、約8年...

「長浜フグ」をさばく濱田さん
長浜フグ注文を受けてからさばいていく
インターネット販売で長浜フグを全国へ
『長浜フグ』への愛情があふれ出ている。伊予灘を望む大洲市長浜はトラフグの一大生産地として知られる。明治時代創業の老舗鮮魚店『濱屋』店長の濱田毅さんは、いけすから活きのいいフグを取り出し、すばやく、ていねいにさばいていく。「天然でも一番いいものを扱っている。かなり高いレベルだと自負しています」。長年の経験で培った目で厳選し、納得のいくものだけを提供している。 全国に長浜フグを発送している濱田さ...

遊子漁業協同組合女性部のみなさん
お客さんに笑顔で応対笑顔の遊子漁協女性部のみなさん
キッチンカー「ゆすの台所」で県内外を走り回るパワフルお母ちゃんたち
一言で表すならば、パワフルだ。大きな声が響きわたる。「いらっしゃいませ!」。キッチンカー『ゆすの台所』は美しい景色で知られる『遊子水荷浦の段畑』にもほど近い、遊子(ゆす)漁協女性部が運営。既婚者が中心で、休日になれば、愛媛県内外のイベントに駆けつけ、遊子の名物を販売している。「自分たちが一番楽しくなくっちゃ」と、代表の山内満子さんは元気印全開の笑顔で出迎えてくれた。 遊子漁協女性部の歴史は長...

ヒオウギ貝を調理する瀧岡さん
カラフルな貝殻が特徴のヒオウギ貝フライなどもつくってくれる
愛南町の特産品・ヒオウギ貝を自身で生産し、料理を提供
調理場で『ヒオウギ貝』の貝柱をさばきながら『民宿ビーチ』を経営する瀧岡隆雄さんはつぶやいた。「お客さんが珍しがって食べてくれる。みんなに喜んでもらって、楽しんでもらえたらうれしいよ」。今年で82歳になるが、まだまだ元気そのもの。ヒオウギ貝にかける情熱は若かりし頃とまったく変わらない。 「昔からヒオウギ貝には興味があった。将来的に養殖ができないかとずっと考えていたんです」。養殖業と民宿を始める...

愛南びやびやかつおをさばく店主・宇佐さん
愛南びやびやかつお愛南びやびやかつお丼
鮮度が命の愛南びやびやかつおをさばき続ける職人
こだわりは絶対に捨てない。そんな一本筋の通った考えが顔から見え隠れする。愛媛最南端の町・愛南町の日本料理店『黒潮海閤(かいこう)』を経営する店主・宇佐譲二さんは特産品の『愛南びやびやかつお』を使った『愛南びやびやかつお丼』を約5年前から提供。「本物」だけをさばき、調理する考えは変わらない。 「漁船が帰ってきてから、取りに行っている。冷凍かつおは使わない。仕入れがない時は、お客さんから問い合わ...

相原克俊さん
ムロアジの削り節1台に10枚の刃が備わる削り機
ムロアジを使った白い削り節を製造
長年の付き合いになる相棒の削り機をさわりながら、相原克俊さんはほほえんだ。「苦労ばかりですけど、ウチの削り節じゃないとダメと言ってくださるお客さんがいますからね」。『相原海産物店』の2代目として家業を継いでから、27年が過ぎた今も元気そのものだ。父で先代の冨夫さんから受け継いだ情熱を日々、看板商品である『ムロアジの削り節』の製造に注いでいる。 日本有数の削り節メーカーが拠点を置く伊予市で生ま...

曽根潤さん
かめそばを調理する曽根さんかめそば
伝説の「かめ」のそばを復活させた元警察官
やさしい笑顔の奥に、自信とプライドが見え隠れする。松山市の飲食店街の一角に、赤いのれんが目印の飲食店がある。『かめそば じゅん』。店主の曽根潤さんは店の奥で看板メニューの『かめそば』を慣れた手つきでつくっていた。ソース焼きそばでもない、中華あんかけそばでもないという不思議な食感のそば。日本じゅう探しても、この店でしか味わえない一品だ。曽根さんの味を求めて訪れるお客さんのために、手を休めることはなか...

ブリをバーナーであぶる足立さん
熱アツ!ブリさつま冷えひえ!カツオしぐれ
愛南町のご当地グルメコンテストで3連覇
やさしい笑顔のなかに、王者の風格が見え隠れしていた。『お食事処なにわ』の若女将・足立ゆかりさんは、愛南町の食材を活用した新しいご当地グルメを開発する『愛なんうまいもんコンテスト』で3大会連続優勝を果たした。「愛南町のトップにいかないと、という気持ちがあった。3回とも大変でしたね」。重ねてきた苦労を思い出し、苦笑い。 2012年2月の第1回大会では地元・久良(ひさよし)のブリを使用した『熱アツ...

芝磯美さん
所有するいかだでアコヤ貝を養殖アコヤ貝の貝肉部分を使って調理
食堂経営と並行して食用アコヤ貝を養殖
言葉の端々から『アコヤ貝』にかける愛情や情熱が伝わってきた。宇和島市の下波(したば)にある食堂『いかだ屋』で、宇和島の海の幸をいただいた。ご主人の芝磯美さんは海の上に食堂をつくり、夏場にはいかだの上で自慢の料理をふるまっている。しかもそのいかだでは、食用のアコヤ貝の貝柱を養殖。下降気味にあった真珠の町・宇和島の景気回復に、ひと役買っている。 「一時期に比べ、アコヤ貝の単価が下がってしまった。...