美味しいの担い手たち

山下由美さん
あすもランチおうちごはん あすも
故郷の味を次世代に伝える
宇和島市津島町の国道沿いにあるカフェ『おうちごはん あすも』の店内では米粉パン、スイーツ、味噌やしょうゆ、田舎風の惣菜などを販売。スタッフは代表の山下由美さんをはじめ、近郊の農家や漁家の奥様方で、みなイキイキとした表情をしている。 あすもの母体となる『津島あぐり工房』のキャッチコピーは「地域の伝統の味を残したい つなごう美味しい絆」。2003年に前身の『津島あぐり工房』を始めた時から変わらな...

渡辺さんと、道の駅「みま」の高松さん
「かまどDEみま米」のセットかまどDEみま米
環境にやさしい「れんげ農法」に回帰
宇和島市三間町は南予地方を代表する米どころのひとつ。道の駅『みま』にて期間限定で行われている「かまどDEみま米」は、手軽に特産品の『みま米』を味わえる体験メニューとして人気を博している。内容は、みま米3合を自分で研ぎ、四万十川の水を入れてかまどで炊くだけ。茶碗や箸は主催者側が用意してくれる。その場で味わったアツアツごはんのおいしさに感動して、みま米のコシヒカリやあきたこまちを購入する人も多いそうだ...

村田修三さん
糸を引く鳥生れんこんレンコン畑
部会長として魅力を各方面にアピール
今治市の焼き鳥店では肉詰めやフライといったレンコンのメニューが定番で、ほとんどが地元特産の『鳥生(とりゅう)れんこん』である。同市内の焼き鳥店に出荷している村田修三さんは「一番うまいのは天ぷら。すり身にしてエビを入れて、磯辺揚げみたいにするとおいしいよ」と教えてくれた。話を聞いているだけでもよだれが出てきそうだ。 鳥生れんこんは大正時代に高山卯三郎氏が導入したのが始まりで、水利や土壌に恵まれ...

松田幾弘さんとJAにしうわの宇都宮さん
真穴みかん薄い皮が特徴の真穴みかん
真穴みかんはわが町の誇り
八幡浜市の真網代(まあじろ)と穴井という集落から成る真穴(まあな)地区は、宇和海に面した陽光あふれる地域。急斜面には段々畑が広がり、この地の代表的産品である『真穴みかん』は、『温州みかん』の高級ブランドとして全国的に知られている。同地区で本格的な栽培が始まったのは1907年頃で、1967年の大干ばつも一致団結で乗り越え、現在は180戸の農家が年間8000〜9000トンのみかんを生産している。 ...

後藤幸二さん
午後のチーズゴトウ洋菓子店
自由な発想と開拓者精神で「午後のチーズ」を全国区へ
全国的に有名な『午後のチーズ』の製造・販売を手がける『ゴトウ洋菓子店』は、菓子店の長男として生まれた後藤幸二さんが40数年前に自身の店として開店。洋菓子文化の普及にともない売り上げは右肩上がりであったが、創業から10年経った32歳の頃、本格的に洋菓子づくりを学んだことのなかったことから、自分への投資を始める。自費で東京から菓子講師を招き、レシピを学ぶという生活を10年間続けた。午後のチーズが生まれ...

児玉恵さん
ブラッドオレンジブラッドオレンジ
宇和島市をブラッドオレンジの一大生産地に
愛媛みかん発祥の地、宇和島市吉田町の児玉恵(めぐむ)さんは30年近いキャリアを誇るみかん農家の3代目で『ブラッドオレンジ栽培部会』の代表でもある。以前は在来種のポンカン、伊予柑、温州みかんが8割を占めていたが、新たな品種を模索するなかで、温暖化により宇和島市でも栽培できるようになったイタリア原産のブラッドオレンジを知る。 児玉さんは「色味の悪いものを作って売れるのか。販売の方が心配だったんで...

池田篤志さん
媛まどんな選果場
みかんの産地から全国に情報を発信
今治市のみかん産地、神宮(かんのみや)の『のま果樹園』は1973年創業の『乃万青果』の柑橘選果場直営店。オンラインショップでは県産柑橘を全国各地に年間100万ケースを出荷。松山市の生ジュースバー『noma-noma』や今治市内のショップも運営している。 創業者は地元のみかん農家で、自らが栽培した柑橘を販売するために会社を立ち上げた。営業部の池田篤志さんは「こだわりの商品を差別化して売りたい、...

「太秋柿(たいしゅうがき)」をむく玉井さ
愛宕柿愛宕柿
祖父の時代から受け継がれる愛宕柿を栽培
西条市は釣り鐘状の形をした渋柿『愛宕柿』の生産量が日本一で、周桑地区とも呼ばれる旧丹原町、旧小松町、旧東予市のなだらかな扇状地のほとんどが柿園である。聖武天皇の神亀年間(724~728年)に京都愛宕から伝来したと言われており、大正元年に玉井行雄さんの祖父が柿の木を植えたのを機に周桑地区で広まった。丹原在住の玉井さんは「愛宕柿があったからこそ生きてこれた。ここらの人はだいたいそうやと思いますよ」と言...

堤あおいさん
どてやきおでん
父が残した店と母が守り続けた味をいつまでも
新居浜市民のソウルフード『どてやき』を提供する『堤亭』は50年以上の歴史を誇る店で、数年前から創業者の父・神四郎さんの娘・堤あおいさんが切り盛りしている。実は、あおいさんは東京を拠点に活動するベテランカメラマンだが、家族を残して単身赴任している。理由は父の残した店と、母が守り続けた『どてやき』を存続させるため。だから、愛用のカメラも東京に置いたまま、こちらでは堤亭のおかみに徹している。興味深いのは...

藤渕利通さん
内子夢わいんワインのロゴは内子町長による書
至高のワインを手がけた夢追い人
自分が作ったブドウでワインを作りたい。ブドウ農家ならば誰もが夢見ることを、60代後半にして成し遂げた人がいる。愛媛で唯一のワイナリー『企業組合内子ワイナリー』の代表を務める藤渕利通さんだ。ブドウ作りと並行して2004年に農家民宿『グリーンツーリズム里山』を始め、2010年から『内子夢わいん』を世に送り出している。「世界一小さい」というワイナリーのワインは味の良さからメディアにも大きく取り上げられ、...