美味しいの担い手たち

堤あおいさん
どてやきおでん
父が残した店と母が守り続けた味をいつまでも
新居浜市民のソウルフード『どてやき』を提供する『堤亭』は50年以上の歴史を誇る店で、数年前から創業者の父・神四郎さんの娘・堤あおいさんが切り盛りしている。実は、あおいさんは東京を拠点に活動するベテランカメラマンだが、家族を残して単身赴任している。理由は父の残した店と、母が守り続けた『どてやき』を存続させるため。だから、愛用のカメラも東京に置いたまま、こちらでは堤亭のおかみに徹している。興味深いのは...

池田篤志さん
媛まどんな選果場
みかんの産地から全国に情報を発信
今治市のみかん産地、神宮(かんのみや)の『のま果樹園』は1973年創業の『乃万青果』の柑橘選果場直営店。オンラインショップでは県産柑橘を全国各地に年間100万ケースを出荷。松山市の生ジュースバー『noma-noma』や今治市内のショップも運営している。 創業者は地元のみかん農家で、自らが栽培した柑橘を販売するために会社を立ち上げた。営業部の池田篤志さんは「こだわりの商品を差別化して売りたい、...

渡辺さんと、道の駅「みま」の高松さん
「かまどDEみま米」のセットかまどDEみま米
環境にやさしい「れんげ農法」に回帰
宇和島市三間町は南予地方を代表する米どころのひとつ。道の駅『みま』にて期間限定で行われている「かまどDEみま米」は、手軽に特産品の『みま米』を味わえる体験メニューとして人気を博している。内容は、みま米3合を自分で研ぎ、四万十川の水を入れてかまどで炊くだけ。茶碗や箸は主催者側が用意してくれる。その場で味わったアツアツごはんのおいしさに感動して、みま米のコシヒカリやあきたこまちを購入する人も多いそうだ...

兼岡功さん
びわ葉茶唐川びわ
ノンカフェインの薬用茶を製造
伊予市の山間部に位置する唐川地区は、200年もの歴史を誇るびわ産地である。地区の名を冠した『唐川びわ』は、まるまると太った大ぶりで柔らかい果肉が特徴だ。びわの木は樹齢70~80年、樹高にして5メートル以上に成長したものもあり、急斜面での袋掛けや摘果などの農作業は困難を極める。そのため、生産者の高齢化が進んでいくにつれ、耕作放棄のびわ園が増え始めている。 この事態を憂慮した有志が集まって結成し...

渡部光右衛さん
ほっちょ鶏は放し飼い飼料に米を混合
定年退職を機に養鶏をスタート
東温市松瀬川の山間部で、500羽の『ほっちょ鶏』を育てている渡部光右衛(みつうえ)さんは地元出身。学生時代から牛を飼っていた兼業農家で、全盛期は100頭に達した。「牛は力が強いのでこっちが危ないでしょ」と、定年退職を機に養鶏に切り替えた。 2002年に愛媛県養鶏研究所が『伊予路しゃも』のオスと『農林系ホワイトプリマスロック』のメスを交配させた地鶏『媛っこ地鶏』はほっちょ鶏と同品種。媛っこ地鶏...

兵頭肇さん
なっそ仕込み中の蔵
マニア好みのどぶろくでコンテストに入賞
宇和島市津島町岩松の『企業組合いわまつ』の代表を務める兵頭肇(はじめ)さんの本業は町の電気屋さん。店内には古いラジカセなどが飾られていて、まさに昭和レトロな雰囲気。『岩松町並み保存会』の代表でもあり、2007年に宇和島市が『どぶろく特区』に認定されたのを機に、30代半ばから60代半ばまでの同志と同組合を立ち上げた。活動の拠点はすでに廃業した西村酒造の酒蔵で、兵頭さんは「酒蔵があるのに、酒がないのは...

収穫の合間にご近所の方々と
ヘイワード園地
生産量日本一を支える頼もしいおかあちゃん
西条市はキウイフルーツの生産量が日本一。小松町の山間部に位置する大郷(おおご)地区在住の黒河小百合さんは柿と並行して約30年前からもっともポピュラーな品種『ヘイワード』を栽培。自宅近くにある17アールの園地から、毎年5~6トンを収穫している。 黒河さんは「キウイは手をかければかけるほどいいものができる」という。栽培するうえで苦労しているのは「灌水(かんすい)」、つまり水やり。2013年のよう...

横井隆志さん
横井農園の七草横井農園の七草(すずしろ)
初春を彩る風流な習わし「七草」を手軽に
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ。古来日本には、正月最初の「子(ね)の日」に若菜を摘む風習があった。『七草』はその風習の名残と言われ、1月7日に七草を粥に仕立て、無病息災を願いつつ食べるという風流な習わしだ。ひと昔前は野原や山裾で摘み草をしたものだが、7種類すべてを揃えることは難しく、何かしら欠けることも多かった。 近年では手軽にこの七草が手に入るようになった。...

松田幾弘さんとJAにしうわの宇都宮さん
真穴みかん薄い皮が特徴の真穴みかん
真穴みかんはわが町の誇り
八幡浜市の真網代(まあじろ)と穴井という集落から成る真穴(まあな)地区は、宇和海に面した陽光あふれる地域。急斜面には段々畑が広がり、この地の代表的産品である『真穴みかん』は、『温州みかん』の高級ブランドとして全国的に知られている。同地区で本格的な栽培が始まったのは1907年頃で、1967年の大干ばつも一致団結で乗り越え、現在は180戸の農家が年間8000〜9000トンのみかんを生産している。 ...

村田修三さん
糸を引く鳥生れんこんレンコン畑
部会長として魅力を各方面にアピール
今治市の焼き鳥店では肉詰めやフライといったレンコンのメニューが定番で、ほとんどが地元特産の『鳥生(とりゅう)れんこん』である。同市内の焼き鳥店に出荷している村田修三さんは「一番うまいのは天ぷら。すり身にしてエビを入れて、磯辺揚げみたいにするとおいしいよ」と教えてくれた。話を聞いているだけでもよだれが出てきそうだ。 鳥生れんこんは大正時代に高山卯三郎氏が導入したのが始まりで、水利や土壌に恵まれ...