美味しいの担い手たち

山下憲穂さん
段酌海を望む段畑で水荷浦馬鈴薯を生産
サラリーマンから水荷浦馬鈴薯づくりへ。芋焼酎の生産と段畑の維持に尽力
天空へと続く段畑を見上げながら、胸に秘める思いを口にした。「400年近くの歴史がある、この畑を残していきたいという気持ちは強い。荒らすわけにはいかない」。NPO法人『段畑を守ろう会』の理事長・山下憲穂さんは『水荷浦馬鈴薯(みずがうらばれいしょ)』の栽培に取り組み、同時に芋焼酎『段酌(だんしゃく)』の製造・販売も手がけている。 「農協で所長をしていた時にも、段畑をどうにかしなければという話はし...

兵頭肇さん
なっそ仕込み中の蔵
マニア好みのどぶろくでコンテストに入賞
宇和島市津島町岩松の『企業組合いわまつ』の代表を務める兵頭肇(はじめ)さんの本業は町の電気屋さん。店内には古いラジカセなどが飾られていて、まさに昭和レトロな雰囲気。『岩松町並み保存会』の代表でもあり、2007年に宇和島市が『どぶろく特区』に認定されたのを機に、30代半ばから60代半ばまでの同志と同組合を立ち上げた。活動の拠点はすでに廃業した西村酒造の酒蔵で、兵頭さんは「酒蔵があるのに、酒がないのは...

児玉恵さん
ブラッドオレンジブラッドオレンジ
宇和島市をブラッドオレンジの一大生産地に
愛媛みかん発祥の地、宇和島市吉田町の児玉恵(めぐむ)さんは30年近いキャリアを誇るみかん農家の3代目で『ブラッドオレンジ栽培部会』の代表でもある。以前は在来種のポンカン、伊予柑、温州みかんが8割を占めていたが、新たな品種を模索するなかで、温暖化により宇和島市でも栽培できるようになったイタリア原産のブラッドオレンジを知る。 児玉さんは「色味の悪いものを作って売れるのか。販売の方が心配だったんで...

井伊友博さん
麦味噌醸造中の木桶
伝統の味を守る老舗味噌店の3代目
宇和島市の老舗、それも3代目同士のコラボが話題を呼んだ『麦みそ飴』を手がけたあめ店『植村製菓』の植村仁さんが「若いのに後を継いでがんばっていると聞いていた」と絶賛するのが、同市を代表する味噌店のひとつ『井伊商店』の井伊友博さん。店の広告塔としてSNSで情報発信したり、遠路はるばる松山市のスーパーマーケットまで出向いてはトレードマークの作務衣姿で『麦味噌』の試食宣伝販売を行っている。 井伊さん...

左から稲葉さん、徳島さん、酒井さん
マハタぷるるん丼マハタのアラから「煮こごり」をつくる
地元産の高級魚・マハタを使って「マハタぷるるん丼」を考案
料理にかける情熱は誰にも負けない。そんなプライドが表情から見て取れた。「ぷるるん、できあがりました!」、「ごはん、炊けました!」と、大きな声が実習室に響きわたる。宇和島水産高校水産食品科の3年生3人が『マハタぷるるん丼』の秋バージョンづくりに取り組んでいた。2013年11月に開催の『第2回ご当地!絶品うまいもん甲子園』出場に向け、最後の仕上げに入っていた。 「マハタは愛情をこめて育てられてい...

渡辺さんと、道の駅「みま」の高松さん
「かまどDEみま米」のセットかまどDEみま米
環境にやさしい「れんげ農法」に回帰
宇和島市三間町は南予地方を代表する米どころのひとつ。道の駅『みま』にて期間限定で行われている「かまどDEみま米」は、手軽に特産品の『みま米』を味わえる体験メニューとして人気を博している。内容は、みま米3合を自分で研ぎ、四万十川の水を入れてかまどで炊くだけ。茶碗や箸は主催者側が用意してくれる。その場で味わったアツアツごはんのおいしさに感動して、みま米のコシヒカリやあきたこまちを購入する人も多いそうだ...

宇和島プロジェクトの宇都宮さん
みかんブリ(上)とみかん鯛エサの時間に暴れ回るみかんブリ
柑橘王国・愛媛ならではの『みかんブリ』と『みかん鯛』を生産・販売
愛媛と言えば、みかん。そう、すぐに連想するほど、愛媛県人にとっては欠かせない柑橘類のひとつだ。海の世界にも、みかんを食べて育てられた魚があると聞いた。宇和島市ののどかな海岸線にある『宇和島プロジェクト』では『みかんブリ』と『みかん鯛』の2種類の養殖魚を生産し、全国へ名をとどろかせている。 「生産者も初めてのことだったで、最初、みかんの皮を食べさせるのはおかしいと言われました」と、同社営業部の...

芝磯美さん
所有するいかだでアコヤ貝を養殖アコヤ貝の貝肉部分を使って調理
食堂経営と並行して食用アコヤ貝を養殖
言葉の端々から『アコヤ貝』にかける愛情や情熱が伝わってきた。宇和島市の下波(したば)にある食堂『いかだ屋』で、宇和島の海の幸をいただいた。ご主人の芝磯美さんは海の上に食堂をつくり、夏場にはいかだの上で自慢の料理をふるまっている。しかもそのいかだでは、食用のアコヤ貝の貝柱を養殖。下降気味にあった真珠の町・宇和島の景気回復に、ひと役買っている。 「一時期に比べ、アコヤ貝の単価が下がってしまった。...

山下由美さん
あすもランチおうちごはん あすも
故郷の味を次世代に伝える
宇和島市津島町の国道沿いにあるカフェ『おうちごはん あすも』の店内では米粉パン、スイーツ、味噌やしょうゆ、田舎風の惣菜などを販売。スタッフは代表の山下由美さんをはじめ、近郊の農家や漁家の奥様方で、みなイキイキとした表情をしている。 あすもの母体となる『津島あぐり工房』のキャッチコピーは「地域の伝統の味を残したい つなごう美味しい絆」。2003年に前身の『津島あぐり工房』を始めた時から変わらな...

笑顔のうわうみ漁協戸島女性部のみなさん
戸島鰤定食炙ブリ丼定食
「戸島一番ブリ」の地産地消を目指してさまざまなブリ料理を提供
戸島のことを、たくさんの人に知ってもらいたい。すべてはそんな強い思いから始まった。2013年10月、宇和島市恵美須町2丁目商店街にブリ専門店『鰤(ブリ)料理 とじま亭』が開店した。宇和島港の沖合に浮かぶ戸島に拠点を置く『うわうみ漁業協同組合 戸島支所女性部』のメンバーが同島特産『戸島一番ブリ』の消費拡大を目指し、愛情を込めた料理を提供している。 「戸島の父ちゃんたちが育てたブリを食べてもらい...