里山隊

みま米生産者 渡辺吉男さん (宇和島市)

環境にやさしい「れんげ農法」に回帰
渡辺吉男さん
渡辺吉男さん
「かまどDEみま米」のセットかまどDEみま米みま米渡辺さんのれんげ畑

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おいしさの秘密は土壌と水にあり

宇和島市三間町は南予地方を代表する米どころのひとつ。道の駅『みま』にて期間限定で行われている「かまどDEみま米」は、手軽に特産品の『みま米』を味わえる体験メニューとして人気を博している。内容は、みま米3合を自分で研ぎ、四万十川の水を入れてかまどで炊くだけ。茶碗や箸は主催者側が用意してくれる。その場で味わったアツアツごはんのおいしさに感動して、みま米のコシヒカリやあきたこまちを購入する人も多いそうだ。

道の駅に米を収めている渡辺吉男さんは農業歴が約50年というベテランで、7ヘクタールの水田を管理している。いい米に求められるものとして、渡辺さんは「土壌と水は最低限必要で、そのうえに天候ですね」と説明。土壌は水持ちのいい粘土質。普通は秋口になると肥料が流れて地力(じりき=土の力)が落ちるのだが、粘土質であれば、地力が落ちることなく最後まで稲穂を支えてくれる。水は豊富に使えること。そして、稲穂が垂れる時期に天候が良くて、水が豊富にあれば、なおさらいい。渡辺さんは「良い米ができるためには窒素分控えめの肥料が必要なんです」と言った。

農法の賛同者とともにれんげ畑も増加

渡辺さんが『みま米』を栽培するうえで重きを置いているのは、自然の力。「れんげの根っこにある、空中の窒素分を蓄える根粒菌(こんりゅうきん)で稲を作ろうと試みて7、8年になります」と教えてくれた。

それは「れんげ農法」と呼ばれる、れんげを肥料とする昔ながらの農法。3月中旬から月末にかけてトラクターで田んぼのれんげと泥を混ぜ、れんげを枯らす。そこからが稲作りの始まり。かつてはこのような光景が各地で見られていたが、化学肥料の台頭で手間のかかるれんげ農法は衰退。収穫量は増大した反面、環境も破壊された。そのため、環境にやさしいれんげ農法が見直されるようになり、渡辺さんの「れんげの力を借りて、なるべく化学肥料を使わずにやる」という考えに賛同する仲間たちが出てきて、れんげ畑も着実に増えつつあるようだ。

渡辺さんの取り組みは「愛媛県特別栽培農産物等認証制度」にも認証され、丹精込めて作られた、みま米は松山市内の弁当店でも使用されている。本人は「甘みがあって、他と違うと言われるんですよ」と、顔をほころばせた。

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