里山隊

温州みかん生産者 松田幾弘さん (八幡浜市)

真穴みかんはわが町の誇り
松田幾弘さん
松田幾弘さん
真穴みかん薄い皮が特徴の真穴みかん丸々と熟れた真穴みかん真穴みかん農園

携わった里山里海グルメ

アクセスマップ

「3つの太陽」を生かしてみかんを栽培

八幡浜市の真網代(まあじろ)と穴井という集落から成る真穴(まあな)地区は、宇和海に面した陽光あふれる地域。急斜面には段々畑が広がり、この地の代表的産品である『真穴みかん』は、『温州みかん』の高級ブランドとして全国的に知られている。同地区で本格的な栽培が始まったのは1907年頃で、1967年の大干ばつも一致団結で乗り越え、現在は180戸の農家が年間8000〜9000トンのみかんを生産している。

真穴地区を含む八幡浜市、伊方町、西予市三瓶町からなる西宇和(にしうわ)の温州みかんがおいしいのは3つの太陽にあり。ひとつは空からの太陽、石垣づくりの段々畑から反射する太陽、そして海から反射する太陽。『真穴柑橘共同選果部会』の生産委員長を務め、40年近いキャリアを誇る松田幾弘さんは、温州みかんのなかでもトップランクに位置する真穴みかんの魅力について、まずは「じょうのう」と呼ばれるみかんの房の袋が薄いことを挙げた。

「だから今までよそのみかん食べて下痢していた人が、ウチのを食べたら下痢しなくなった。あとは食べた時の感触ですよね。うちの娘がよそで食べた時もそう感じたらしく、ウチのみかんを誇れると言っていました」

みかん栽培は地道な作業の繰り返し

宇和海に面した真穴地区は太陽の照り返しが強く、夏の暑さは相当なはずだが、松田さんは「暑いの好きやけん」と意に介さない。ただ、みかんを食い荒らすイノシシは2013年だけで60頭も捕獲され、重さ8キロ以上の鉄筋柵で囲っている。また、一番苦労しているのは病害虫の防除で、真穴地区はスプリンクラーを使った共同防除を実施。松田さんは「それまでは個人散布だったんで、体は楽になりましたよ。夏の暑い時は、カッパを着ただけでも汗がドーッと出ていましたよ」と振り返る。

みかん山に敷かれたモノレールや選果場の最新鋭の設備も含め、みかんの栽培はきわめてハイテクな印象を受けるのだが、JAにしうわの営農指導員である宇都宮さんは「ハイテクというよりは地道な農作業ですよね。木、1本1本をさわりながら作っていかないかんので」と代弁する。松田さんも「手抜かれんのよね。手抜いたらそれだけ木が荒れる。実がなったりならなんだりして、隔年結果(果実がたくさんなる年とならない年が交互に表れること)が助長されるんで、常に手入れしとかな」と続ける。「その時期その時期での仕事があるから」と、松田さんは今日もまた、みかん山に行っている。

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