里山隊

内子ワイナリー 藤渕利通さん (内子町)

至高のワインを手がけた夢追い人
藤渕利通さん
藤渕利通さん
内子夢わいんワインのロゴは内子町長による書内子ワイナリーグリーンツーリズム里山

携わった里山里海グルメ

内子夢わいん
「世界で一番小さなワイナリー」のこだわりワイン

アクセスマップ

自分が作ったブドウでワインを作りたい

自分が作ったブドウでワインを作りたい。ブドウ農家ならば誰もが夢見ることを、60代後半にして成し遂げた人がいる。愛媛で唯一のワイナリー『企業組合内子ワイナリー』の代表を務める藤渕利通さんだ。ブドウ作りと並行して2004年に農家民宿『グリーンツーリズム里山』を始め、2010年から『内子夢わいん』を世に送り出している。「世界一小さい」というワイナリーのワインは味の良さからメディアにも大きく取り上げられ、インターネットでの通販も好調である。30年にも及んだ道のりは決して平坦でないはずだが、本人は「苦痛に思ったことはないですね」とさらりとかわした。

内子町で生まれ育った藤渕さんは中学2年の頃から農家を志すようになり、その後は農業一筋に生きてきた。最大の危機は1980年の金融自由化で、ブドウの価格が3分の1にまで暴落した。子どもたちの進学を控えていたこともあり、何かいい対策はないかと案を巡らし、仲間4人と観光農園を始める。自分たちが手塩に育てた巨峰やピオーネは観光客に好評で、やがてこのブドウで何か加工品を作れないかという声が持ち上がった。

もともとお酒が好きだった藤渕さんはそれを機にワインの勉強を始め、プライベートで訪れたフランスで飲んだワインにも触発された。しだいに「自分が作ったブドウでワインを作りたい」という、高い志を抱くようになる。

飲んで夢を語れるワインづくり

ワイン用のブドウは空気の乾燥した地域で栽培されることが多く、内子町は決して適地ではないそうだ。しかし西日本有数のブドウ産地でもある内子町の農家は長年の経験からノウハウを蓄積しており、厳しい環境のなかでもおいしいブドウを作るという藤渕さんの自信は揺るぎない。

ワイン用のブドウを作るうえでのこだわりは「ワインにした時にすっきり酔って、すっきりさめる」というもの。良質なアルコールを追い求めるなかで、悪酔いを引き起こす原因となるエタノールアルコールをなくしてしまうとおいしくない。そのへんは微妙なところで、藤渕さんは「未知の世界」と形容する。ただ、ブドウを使ったワインが健康にいいと言われているように、『内子夢わいん』にもポリフェノールやビタミンCが数多く含まれていることはたしかである。そして、素材そのままを味わえるという点では、自らが経営する農家民宿『グリーンツーリズム里山』で提供している料理とも共通している。

内子夢わいんの名前は公募で決まった。応募者には「飲んで夢が語れるような」という思いがあったそうだ。それはまさに藤渕さんの思いでもある。

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