里山隊

松山長なす生産者 川端正仁さん (松山市)

何カ月もかけて順々に仕立てていく喜び
川端正仁さん
川端正仁さん
松山長なす松山長なすの畑松山長なすの畑川端さん宅

携わった里山里海グルメ

松山長なすバーガー
肉を使わずボリューミーに仕上げたご当地バーガー

アクセスマップ

手間ヒマかけて減農薬栽培

『松山長なす』は『庄屋大長(しょうやおおなが)』という品種で、全長40センチを超えることもある松山市の郷土野菜。『松山長なす部会』の部会長を務める川端正仁さんは、周囲に田畑が点在する小坂在住。ナスやトマトなどの果菜類及び米を作っている。長なす栽培歴30年以上の川端さんは「長なすは何カ月もかけて、順々に仕立てていくんですね。その方が自分の身の丈に合うんですよ」と話す。瀬戸内の温暖な気候は長なすの成育に適しており、昔は松山城が見える範囲でしか作れないと言われていたそう。部会の生産者50戸も松山平野に分布している。

長なすの出荷時期は6月下旬から12月上旬まで、旬は8~10月。ナスをおいしくするために必要なものについて、川端さんは「水と肥え(肥料)とお日さん。お日さんはナスの色を出すために必要ですね」と語る。栽培するうえで工夫しているのは「長なすは柔らかいので、傷つかないように。それから農薬はできるだけ使いたくないので、指針(基準)以下で。あと、葉っぱをのけて、日当たりを良くする」と説明。農薬は減らせば減らすほど手間がかかるため、夏の暑い時期もずっと手入れを欠かせない。

小さい頃からナスと言えば松山長なす

『松山長なす』は普通のナスよりも濃い黒紫色。肉質は柔らかく、きめは細かい。味は淡泊で、川端さんが「スポンジ状なので果実自体がいろんな味を吸収して、料理の味になじんでくれる」と言うように、焼く、煮る、和える、炒める、混ぜる、漬けるなど、さまざまな調理方法が楽しめる。川端さんは「輪切りにしてフライパンで空焼きして、ポン酢で食べるのが一番好きかな。あっさりしたもののほうが、長なす本来の味がするんじゃないか」と教えてくれた。

もともとは果菜類や米を作っていた川端さんが長なすを作り始めたきっかけは、夏に出荷できるからだ。「夏場の作物として優秀なんですよ。収入も安定している。長い期間作っているから、山あり谷ありでも、一生懸命作っていたら品質も良くなってくる。まあ、生活の糧ですから。トマトとナスで生活できているので、その点ではよかったなと」。松山長なすは松山市内の久米地区が発祥とも言われている。農家の長男として生まれ育った川端さんにとっては身近な野菜で「もう小さい頃から、ナスと言えば長なすですから」と答えてくれた。

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