里山隊

鳥生れんこん生産者 村田修三さん (今治市)

部会長として魅力を各方面にアピール
村田修三さん
村田修三さん
糸を引く鳥生れんこんレンコン畑鳥生れんこん焼酎「卯三郎」鳥生れんこんの天ぷら

携わった里山里海グルメ

せんざんき
カリッとジューシーな骨付きから揚げ

アクセスマップ

積極的に体験学習やコラボ商品づくり

今治市の焼き鳥店では肉詰めやフライといったレンコンのメニューが定番で、ほとんどが地元特産の『鳥生(とりゅう)れんこん』である。同市内の焼き鳥店に出荷している村田修三さんは「一番うまいのは天ぷら。すり身にしてエビを入れて、磯辺揚げみたいにするとおいしいよ」と教えてくれた。話を聞いているだけでもよだれが出てきそうだ。

鳥生れんこんは大正時代に高山卯三郎氏が導入したのが始まりで、水利や土壌に恵まれた鳥生地区を中心に広まった。低湿地帯の商品作物として80年以上の歴史を誇るものの、生産者の高齢化及び宅地化が進んだことから、栽培面積は全盛期の4分の1にまで減少。村田さんが部会長を務める『JA今治立花青壮年部レンコン部会』の平均年齢は65歳に達する。

だが、先輩方が長年にわたり築いた鳥生れんこんの名をなくすわけにはいかないと、減農薬、低肥料などのエコ栽培の取り組みをはじめとして、消費者のニーズに対応したレンコンの供給を目指している。また、以前から地区内の小学生を対象にした農業の体験学習ではレンコン作りを通して、食べ物や農作物を育てることの大切さを教えている。さらに桜うづまき酒造とのコラボでレンコン焼酎『卯三郎』を発売。アイデアあふれるレンコンスイーツも登場しており、鳥生れんこんを取り巻く状況は熱い。

修行僧のように黙々と1本1本を手掘り

吹きすさぶ風をものともせず、村田さんは修行僧のように黙々と『鳥生れんこん』を掘り出していく。レンコンの収穫方法には水を使う「水圧掘り(水掘り)」と1本1本を手で掘る「手掘り」があり、今では労働時間が半分で済む前者が主流になりつつある。村田さんはレンコンに傷がつくことを避けるため、あえて「手掘り」しているが「掘るのが大変なだけですよ」と笑い飛ばす。

鳥生れんこんの断面は乳白色で、生でかじると甘い。焼くとシャキシャキ、煮るとホクホク。『やきとり山鳥(さんちょう)』で提供している『れんこん天』はホクホクとした食感で、レンコンに対するイメージをがらりと変えてくれる。現在は今治市周辺でしか流通していないそうだが、村田さんは消費者とのやりとりから大きなやりがいを感じている。

「一番のやりがいは買った人から、おいしいと言うてもらうことやね。体験学習の小学生からおいしかったですという手紙をもらったり。どっかに行っても、今治に鳥生れんこんがあったことを覚えていてくれれば、作ってても励みになるんよ」。2013年秋、れんこん部会に若手が加入した。村田さんは「僕の息子が入ったんやけど一番若い」と、跡継ぎの誕生に顔をほころばせていた。

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