里海隊

うにまんじゅうの田村菓子舗 田村義孝さん (伊方町)

菓子づくりを通じて町の魅力を発信
田村義孝さん
田村義孝さん
日本一細長い半島ろーるうにまんじゅうオリジナル商品が豊富うにまんじゅうの田村菓子舗

携わった里山里海グルメ

日本一細長い半島ろーる
佐田岬の魅力がいっぱい詰まったロールケーキ
うにまんじゅう
伊方町で獲れたウニが入った和菓子

アクセスマップ

瀬戸金太郎芋などの特産品を使って商品開発

ふるさとへの思いを菓子に込めている。日本一細長い半島として知られる佐田岬半島に位置する伊方町に、創業1949年の『うにまんじゅうの田村菓子舗』がある。3代目店主の田村義孝さんは地元の特産品を生かしたオリジナル商品づくりを続けている。「菓子屋の3代目として生まれて、親の背中を見て育ってきた。菓子を通して地域に貢献したい思いがある」。屈託なく笑う姿が印象的だ。

田村さんは「初めから伊方に帰ってくるつもりで大学に行ったんですけど、職人になるつもりはなかった」と言う。経営学を学ぶため、松山大学経済学部に入学したが、菓子の基本習得の必要性を感じ、大学卒業後に愛媛調理製菓専門学校へ。製菓のイロハを体得した後は松山市内の人気洋菓子店で3年間の修行を積み、26歳で故郷に戻った。

さっそく、地元の特産品を使った商品開発に取りかかる。材料として注目したのが同町塩成(しおなし)地区で栽培される『瀬戸金太郎芋』で、糖度40度の抜群の甘さを生かした菓子を次々に送り出す。イモをペースト状にして生地に練り込んだプチケーキ『風の贈りもの』、一口サイズのイモを使った『金太郎いもタルト』。極めつけは「自分史上最高の一品」と胸を張るロールケーキ『日本一細長い半島ろーる』で、ラム酒でキャラメルソテーしたイモをスポンジケーキに散りばめている。今では、どれも『うにまんじゅう』と並ぶ人気商品となっている。

世界中の人々と交流することで町の地域活性へ一役

地域貢献は菓子づくりだけにとどまらない。伊方町の有志とともに企業組合『さだみさき自然堂』を結成。生産・加工・製造の全工程を自分たちで行う6次産業化を目指して活動している。所有する畑で『紅はるか』を生産し『日本一細長い半島ろーる』のイモクリームに使用。田村さんが自身の店舗で製造し、さだみさき自然堂を販売元としている。

また、伊方町で実施される国際ワークキャンプにも積極的に参加。国内外から集まったボランティアとともに、農園作業をしたり、伊方特産のデコポン(不知火)を使った人気商品のひとつ『浅野さんちのデコポンロール』の製造に取り組んでいる。田村さんは「世界各地の若者と交流をすることで、新しい価値観を得ることができる」と言う。すべては伊方町の町おこし、ふるさと復興につながると信じているからだ。

若者が仕事を求めて都会に流出し、伊方町でも人口が減少。店舗がある伊方町二名津地区の小・中学校は、ともに統廃合した。そんな苦しい状況だからこそ、田村さんは「人との出会いを大事にしたい。これまで積み上げてきたもののなかから新しいものが生まれると思っている」という考えのもとに、活動を続けている。

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