里海隊

宇和島プロジェクト (宇和島市)

柑橘王国・愛媛ならではの『みかんブリ』と『みかん鯛』を生産・販売
宇和島プロジェクトの宇都宮さん
宇和島プロジェクトの宇都宮さん
みかんブリ(上)とみかん鯛エサの時間に暴れ回るみかんブリみかんの搾りかすを混ぜ合わせたエサ宇和島プロジェクト

携わった里山里海グルメ

みかん鯛
柑橘王国・愛媛県が生んだ、みかん香がする真鯛
みかんブリ
みかんの皮を食べて育ったブリ

アクセスマップ

みかんの搾りかすを混ぜたエサを与えて生産

愛媛と言えば、みかん。そう、すぐに連想するほど、愛媛県人にとっては欠かせない柑橘類のひとつだ。海の世界にも、みかんを食べて育てられた魚があると聞いた。宇和島市ののどかな海岸線にある『宇和島プロジェクト』では『みかんブリ』と『みかん鯛』の2種類の養殖魚を生産し、全国へ名をとどろかせている。

「生産者も初めてのことだったで、最初、みかんの皮を食べさせるのはおかしいと言われました」と、同社営業部の宇都宮さんが振り返った。県内の水産試験場が実験的に育てた柑橘ハマチのサンプルをもらったのが始まりだった。みかんを使った魚を育てたい。そんな思いを委託する生産者に訴え続けた。反対していた生産者にも熱い思いが伝わり、養殖にこぎつけた。

「エサが変わると、魚はすぐには食べないんです。すぐに吐き出していたのが、10回ぐらいやり続けると飲み込み始めました」。みかんの搾りかすを細かくしたものとマッシュ状にした魚・野菜を混ぜ合わせて作ったエサを、出荷の3カ月前から与え始めた。最初はなかなか食べなかったが、徐々に食いつき始めた。また、ジュース生産会社から年間約10トンのみかんの搾りかすを仕入れ、通年で冷凍保存できる冷凍庫も購入。さまざまな苦労を重ねながら養殖を続けた。

宇和島から欧米へ本格進出を目指す

『みかんブリ』生産の情報を聞きつけた回転寿司チェーン『くら寿司』と『宇和島プロジェクト』は、みかんブリを使った新商品開発へ提携、2012年4月に期間限定で販売を開始した。「見た目は普通のブリと変わらないが、生臭くないし、ほんのりと柑橘の風味がする」という。反響は大きく、同チェーンの売り上げも20%アップした。そのかいあって生産者から「鯛でもできないか?」との声が上がり、1年後の2013年4月に『みかん鯛』の販売にこぎつけた。

みかんブリとみかん鯛は同社が商標登録しているブランド名だ。今後の課題は2種類ともに通年出荷できるようにすること。宇都宮さんは「鯛は大丈夫だが、ブリは夏場になると身質が悪くなる。生産者にはいいものをつくってもらって、僕らもがんばって売りこみたい」と意気込む。米国や欧州にも本格進出したい考えもある。さらなる進化を求めて、宇和島プロジェクトは妥協せず、生産を進めていく。

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