里海隊

民宿ビーチ 瀧岡隆雄さん (愛南町)

愛南町の特産品・ヒオウギ貝を自身で生産し、料理を提供
瀧岡隆雄さん
瀧岡隆雄さん
カラフルな貝殻が特徴のヒオウギ貝フライなどもつくってくれるお客さんからの手紙を読む瀧岡さん夫婦国道56号沿いにある民宿ビーチ

携わった里山里海グルメ

ヒオウギ貝の刺身
カラフルな海の宝石のなかで育った、ほんのり甘い貝柱
ヒオウギ貝のバター焼き
調味料はバターだけ!貝柱が持つ塩味を生かした一品

アクセスマップ

「海の宝石」に魅せられ、学校教師から転身

調理場で『ヒオウギ貝』の貝柱をさばきながら『民宿ビーチ』を経営する瀧岡隆雄さんはつぶやいた。「お客さんが珍しがって食べてくれる。みんなに喜んでもらって、楽しんでもらえたらうれしいよ」。今年で82歳になるが、まだまだ元気そのもの。ヒオウギ貝にかける情熱は若かりし頃とまったく変わらない。

「昔からヒオウギ貝には興味があった。将来的に養殖ができないかとずっと考えていたんです」。養殖業と民宿を始める前は小中学校で24年間、教師をしていた。学生時代にアコヤ貝の養殖の手伝いをした経験もあり、教師時代からヒオウギ貝を養殖するという夢を抱き続けていた。

一念発起して1972年に退職。民宿を開くと同時に、ヒオウギ貝の研究を本格的に始めた。同貝の養殖で有名な大分県佐伯市の研究所から稚貝を取り寄せ、自身が所有するいかだで養殖を開始した。

アコヤ貝の代用食材としてヒオウギ貝に着目

黒潮が流れ込み、水温の年較差が小さい愛南町の海は『ヒオウギ貝』の成長には最高の場所だった。低水温を好むホタテ貝などとは違い「約30度と高い水温でも大丈夫」なのだそうだ。

「ヒオウギ貝は2番手。味がおいしいのはわかっていたけど、アコヤ貝のほうが経済効率が高かった」。ヒオウギ貝は元来、アコヤ貝を育てる杉葉にくっついている、いわば副産物だった。転機が訪れたのは1994年のアコヤ貝の大量へい死。大打撃を受けた地元の生産者は副業的なものはないかと考え、昔から食用にしていたヒオウギ貝に着目する。瀧岡さんの長年の苦労が報われた。

愛南漁協内海支所では『愛南ヒオウギ』として全国出荷しているが、愛南町でヒオウギ貝養殖の生産者は少なくなった。それでも瀧岡さんは訪れるお客さんのため「あそこに行けば、新鮮なものが食べられると言っていただけるようにしないとね」と、さらなるイメージアップへ意気込んでいる。

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