美味しいの担い手たち

渡部光右衛さん
ほっちょ鶏は放し飼い飼料に米を混合
定年退職を機に養鶏をスタート
東温市松瀬川の山間部で、500羽の『ほっちょ鶏』を育てている渡部光右衛(みつうえ)さんは地元出身。学生時代から牛を飼っていた兼業農家で、全盛期は100頭に達した。「牛は力が強いのでこっちが危ないでしょ」と、定年退職を機に養鶏に切り替えた。 2002年に愛媛県養鶏研究所が『伊予路しゃも』のオスと『農林系ホワイトプリマスロック』のメスを交配させた地鶏『媛っこ地鶏』はほっちょ鶏と同品種。媛っこ地鶏...

松浦康夫さん
ハモかつ丼新鮮なハモ
目標はハモの地産地消
思いはただひとつ。ハモ文化を故郷・八幡浜に根付かせたいー。魚介類の加工・販売業を手がける『オーシャンドリーム』社長の松浦康夫さんは八幡浜で水揚げされた『ハモ』を使った商品販売に精力を注いでいる。「魚の加工をするのが夢だった。実際にやっていくには、年間を通して獲れるもの、量的に確保できるもの、という2つの条件をクリアしないと難しかった。値段も加味してみた場合、八幡浜ならハモかな」と、主力商品にハモを...

西村孝子さん
レモン懐石青々と実ったレモン
青いレモンの島で愛媛県初の農家レストランを経営
レモンへの愛情を料理に注いでいる。瀬戸内海に浮かぶ上島町・岩城島は「青いレモンの島」と呼ばれ、島を歩けばレモン畑がいたるところに広がっている。島の西部にある農家レストラン『でべそおばちゃんの店』では、代表の西村孝子さんら陽気なおばちゃんたちが『レモン懐石』をはじめとするレモン料理をふるまってくれる。「農家レストランを経営することは私の長年の夢だったから」。そう話す西村さんの目は母のようにやさしかっ...

「長浜フグ」をさばく濱田さん
長浜フグ注文を受けてからさばいていく
インターネット販売で長浜フグを全国へ
『長浜フグ』への愛情があふれ出ている。伊予灘を望む大洲市長浜はトラフグの一大生産地として知られる。明治時代創業の老舗鮮魚店『濱屋』店長の濱田毅さんは、いけすから活きのいいフグを取り出し、すばやく、ていねいにさばいていく。「天然でも一番いいものを扱っている。かなり高いレベルだと自負しています」。長年の経験で培った目で厳選し、納得のいくものだけを提供している。 全国に長浜フグを発送している濱田さ...

ブリをバーナーであぶる足立さん
熱アツ!ブリさつま冷えひえ!カツオしぐれ
愛南町のご当地グルメコンテストで3連覇
やさしい笑顔のなかに、王者の風格が見え隠れしていた。『お食事処なにわ』の若女将・足立ゆかりさんは、愛南町の食材を活用した新しいご当地グルメを開発する『愛なんうまいもんコンテスト』で3大会連続優勝を果たした。「愛南町のトップにいかないと、という気持ちがあった。3回とも大変でしたね」。重ねてきた苦労を思い出し、苦笑い。 2012年2月の第1回大会では地元・久良(ひさよし)のブリを使用した『熱アツ...

寺内喜志郎さん
温泉水を散水温泉しいたけ
「温泉しいたけ」で湯ノ浦温泉を活性化
今治市の高台に立つ『湯ノ浦温泉』は、ホテルやクアハウス、日帰り温泉が建ち並ぶ温泉郷。光明天皇ゆかりの湯とも言われ、泉質は「単純弱放射能冷鉱泉」で神経痛や筋肉痛などに効能がある。 『 ゆっしーちゃん』の代表を務める寺内喜志郎さんは、日帰り温泉『四季の湯 ビア工房』の支配人でもある。常連客の「しいたけを作ったらどう?」の声がすべての始まり。次に「温泉水でできへんのかなあ」という話になり、原木を取...

愛南びやびやかつおをさばく店主・宇佐さん
愛南びやびやかつお愛南びやびやかつお丼
鮮度が命の愛南びやびやかつおをさばき続ける職人
こだわりは絶対に捨てない。そんな一本筋の通った考えが顔から見え隠れする。愛媛最南端の町・愛南町の日本料理店『黒潮海閤(かいこう)』を経営する店主・宇佐譲二さんは特産品の『愛南びやびやかつお』を使った『愛南びやびやかつお丼』を約5年前から提供。「本物」だけをさばき、調理する考えは変わらない。 「漁船が帰ってきてから、取りに行っている。冷凍かつおは使わない。仕入れがない時は、お客さんから問い合わ...

「太秋柿(たいしゅうがき)」をむく玉井さ
愛宕柿愛宕柿
祖父の時代から受け継がれる愛宕柿を栽培
西条市は釣り鐘状の形をした渋柿『愛宕柿』の生産量が日本一で、周桑地区とも呼ばれる旧丹原町、旧小松町、旧東予市のなだらかな扇状地のほとんどが柿園である。聖武天皇の神亀年間(724~728年)に京都愛宕から伝来したと言われており、大正元年に玉井行雄さんの祖父が柿の木を植えたのを機に周桑地区で広まった。丹原在住の玉井さんは「愛宕柿があったからこそ生きてこれた。ここらの人はだいたいそうやと思いますよ」と言...

藤田晴彦さん
ナチュラルチーズカリー店頭ではカレールーの煮込み日数を表示
北条に恋した元ミュージシャンがカレー店を経営
美しい風土への愛情を料理に注いでいる。野生の鹿が住む鹿島を望む松山市北条。JR伊予北条駅から歩いてすぐの場所に、カレー専門店『CURCOVA(カルコバ)』がある。店内に入ってみると、坂本龍馬をほうふつとさせる風ぼうの男性がカレールーを煮込んでいた。元ロックバンド『THE COKES(ザ・コークス)』のボーカリストとして活躍した藤田晴彦さんだ。現在はラジオのパーソナリティなどをしながら、仲間と一緒に...

 坂本憲俊さんと娘のはる香さん
穂田琉米穂田琉米
米づくりを通して里山の風景を次世代に伝える
東温市南東部の河之内地区にある景勝地『雨滝』から数十メートルの場所に生産直売所『穂田琉(ほたる)ファーム 雨滝の倉』がある。室内には園主の坂本憲俊さんが撮った里山の美しい写真が飾られており、自家精米するための機械や低温貯蔵庫が整然と並んでいる。 河之内や周辺の則之内、山之内は三内(みうち)と呼ばれる米どころで、地域の名を冠した『三内米』は知る人ぞ知る存在。かつてはブランド化しようという動きも...