美味しいの担い手たち

堤あおいさん
どてやきおでん
父が残した店と母が守り続けた味をいつまでも
新居浜市民のソウルフード『どてやき』を提供する『堤亭』は50年以上の歴史を誇る店で、数年前から創業者の父・神四郎さんの娘・堤あおいさんが切り盛りしている。実は、あおいさんは東京を拠点に活動するベテランカメラマンだが、家族を残して単身赴任している。理由は父の残した店と、母が守り続けた『どてやき』を存続させるため。だから、愛用のカメラも東京に置いたまま、こちらでは堤亭のおかみに徹している。興味深いのは...

「長浜フグ」をさばく濱田さん
長浜フグ注文を受けてからさばいていく
インターネット販売で長浜フグを全国へ
『長浜フグ』への愛情があふれ出ている。伊予灘を望む大洲市長浜はトラフグの一大生産地として知られる。明治時代創業の老舗鮮魚店『濱屋』店長の濱田毅さんは、いけすから活きのいいフグを取り出し、すばやく、ていねいにさばいていく。「天然でも一番いいものを扱っている。かなり高いレベルだと自負しています」。長年の経験で培った目で厳選し、納得のいくものだけを提供している。 全国に長浜フグを発送している濱田さ...

渡部光右衛さん
ほっちょ鶏は放し飼い飼料に米を混合
定年退職を機に養鶏をスタート
東温市松瀬川の山間部で、500羽の『ほっちょ鶏』を育てている渡部光右衛(みつうえ)さんは地元出身。学生時代から牛を飼っていた兼業農家で、全盛期は100頭に達した。「牛は力が強いのでこっちが危ないでしょ」と、定年退職を機に養鶏に切り替えた。 2002年に愛媛県養鶏研究所が『伊予路しゃも』のオスと『農林系ホワイトプリマスロック』のメスを交配させた地鶏『媛っこ地鶏』はほっちょ鶏と同品種。媛っこ地鶏...

藤田晴彦さん
ナチュラルチーズカリー店頭ではカレールーの煮込み日数を表示
北条に恋した元ミュージシャンがカレー店を経営
美しい風土への愛情を料理に注いでいる。野生の鹿が住む鹿島を望む松山市北条。JR伊予北条駅から歩いてすぐの場所に、カレー専門店『CURCOVA(カルコバ)』がある。店内に入ってみると、坂本龍馬をほうふつとさせる風ぼうの男性がカレールーを煮込んでいた。元ロックバンド『THE COKES(ザ・コークス)』のボーカリストとして活躍した藤田晴彦さんだ。現在はラジオのパーソナリティなどをしながら、仲間と一緒に...

遊子漁業協同組合女性部のみなさん
お客さんに笑顔で応対笑顔の遊子漁協女性部のみなさん
キッチンカー「ゆすの台所」で県内外を走り回るパワフルお母ちゃんたち
一言で表すならば、パワフルだ。大きな声が響きわたる。「いらっしゃいませ!」。キッチンカー『ゆすの台所』は美しい景色で知られる『遊子水荷浦の段畑』にもほど近い、遊子(ゆす)漁協女性部が運営。既婚者が中心で、休日になれば、愛媛県内外のイベントに駆けつけ、遊子の名物を販売している。「自分たちが一番楽しくなくっちゃ」と、代表の山内満子さんは元気印全開の笑顔で出迎えてくれた。 遊子漁協女性部の歴史は長...

岡崎晃裕さん
みかんの成長具合を確認する岡崎さんたわわに実った早生みかん
農作物を通して世界へ明浜町の魅力を発信
視線は世界へ向いている。『四国西予ジオパーク』に認定された西予市の沿岸部は温暖な気候に恵まれ、みかんの生産地として有名だ。同市明浜町で宇和海を臨む農園を経営する『愛媛グローカル』代表・岡崎晃裕さんは、山の斜面の石垣を生かした柑橘栽培を展開。新品種『ひめルビー』など、さまざまな農作物の生産に取り組んでいる。 「ジオパークと石垣を同時にPRしていこうと思ったら、農作物とセットで紹介すれば、より説...

吉田浩さん
愛南ゴールド愛南ゴールド
新たな収穫方法に取り組み、全国農業コンクールで受賞
『愛南ゴールド』は『河内晩柑(かわちばんかん)』もしくは『美生柑(みしょうかん)』と呼ばれる柑橘で、約250戸の生産者を抱える愛南町は生産量日本一を誇る。吉田浩さんが代表を務める吉田農園では13ヘクタールの園地を利用して『清見オレンジ』や『デコポン』などとともに愛南ゴールドを栽培しており、その生産量は町内屈指である。 愛南ゴールドを栽培するうえでの最大のポイントは立地だ。吉田さんは「木を植え...

赤松重厚さん、サトミさん
ひがしやまひがしやま
収入よりも作る楽しみをやりがいに
里山の原風景が残る愛南町緑丙(みどりへい)の山出(やまいだし)地区で、特産品の『ひがしやま』作りをしている赤松重厚さん、サトミさんご夫婦。自宅の前はカジカガエルが生息する川が流れ、窓越しに『山出の棚田』が見える。赤松さんの「夜はシカやイノシシがなんぼでも見える」という言葉通りに自然あふれる場所だ。 山出地区では戦中・戦後の食糧難の時代から段畑を利用してサツマイモを栽培しており、今も農業は米と...

宇和島プロジェクトの宇都宮さん
みかんブリ(上)とみかん鯛エサの時間に暴れ回るみかんブリ
柑橘王国・愛媛ならではの『みかんブリ』と『みかん鯛』を生産・販売
愛媛と言えば、みかん。そう、すぐに連想するほど、愛媛県人にとっては欠かせない柑橘類のひとつだ。海の世界にも、みかんを食べて育てられた魚があると聞いた。宇和島市ののどかな海岸線にある『宇和島プロジェクト』では『みかんブリ』と『みかん鯛』の2種類の養殖魚を生産し、全国へ名をとどろかせている。 「生産者も初めてのことだったで、最初、みかんの皮を食べさせるのはおかしいと言われました」と、同社営業部の...

笑顔のうわうみ漁協戸島女性部のみなさん
戸島鰤定食炙ブリ丼定食
「戸島一番ブリ」の地産地消を目指してさまざまなブリ料理を提供
戸島のことを、たくさんの人に知ってもらいたい。すべてはそんな強い思いから始まった。2013年10月、宇和島市恵美須町2丁目商店街にブリ専門店『鰤(ブリ)料理 とじま亭』が開店した。宇和島港の沖合に浮かぶ戸島に拠点を置く『うわうみ漁業協同組合 戸島支所女性部』のメンバーが同島特産『戸島一番ブリ』の消費拡大を目指し、愛情を込めた料理を提供している。 「戸島の父ちゃんたちが育てたブリを食べてもらい...