里山隊
スイーツ

鬼瓦もなか (今治市)

味にも形にもこだわった厄除けもなか
鬼瓦もなか
あんこのなかに柚子が見えるモナカの原型となった鬼瓦タバタヤ本舗渡部初見さん
鬼瓦もなか

菊間名産の鬼瓦を模した和菓子

執権・北条時宗、北条貞時が活躍した鎌倉時代の昔より、約750年の歴史を誇る菊間瓦は、現在も有名寺社の鬼瓦、飾り瓦として鎮座している。渋く光る銀鼠(ぎんねず)色の瓦は、和風建築に欠かせないものだ。瓦職人のなかでも鬼瓦等、飾り瓦を作る職人は鬼師と呼ばれる。

瓦の町、今治市菊間町に、鬼瓦をかたどったお菓子がある。厄除け大師・遍照院のすぐ近く、1928年創業『タバタヤ本舗』の『鬼瓦もなか』である。菊間に鬼瓦を模した菓子はいくつかあるが、同店のモナカは群を抜いて恐ろしい顔をしている。

同店の鬼瓦もなかは、7代目錦松、名鬼師光野貫一郎さんによる原型をもとに誕生した。ちなみに町民会館の双竜の大壁画も光野さん兄弟によって作られたものだ。

鬼面の周囲に配置された丸い羅列は、鬼が数珠を抱いているという鎌倉時代の鬼瓦をモチーフにしているそうだ。タバタヤ本舗店主の渡部初見(はつみ)さんは鬼瓦を見学するために遠く山口県は萩市の東光寺まで足を運んだという。

添加物一切なし、産地指定の信念

『鬼瓦もなか』の包みを開けると、かすかに柚子が香る。パリパリした食感は、モナカ皮にもち米を使用しているから。二枚貝のように合わさったモナカ皮をはがすと、あんこのなかに砂金のように光る柚子の姿が見えた。あずきは口のなかで弾け、素材の良さを主張する。北海道産のあずきのなかでも、特にここだという産地を指定して使っているという。

「同じ生柚子でもペーストにしてあんに混ぜ込む方法も考えましたが、皮の香ばしさ、小豆の風味、柚子のさわやかさを飛ばさないようにと、苦労して今の形に落ち着いたんですよ」と、渡部さん。店内で販売中のモナカやタルトはすべて手作り。そのため小ロットでしか製造できないが、「大手とは味が違う」と胸を張る。

厄除け寺・遍照院の梵鐘(ぼんしょう)の音が聞こえる。鬼瓦は古くから悪運厄災を払う魔よけだが、こんなにうまいお菓子なら鬼も食べたがるに違いない。
ここに注目!
「バナナボート」という洋菓子も有名で、むっちりとしたオムレットに包まれたバナナとクリームが絶品。「和菓子屋が作った洋菓子」と大人気となり、現在予約なしではなかなか入手できないほど。
商品データ もなか皮、小豆、砂糖、ゆず他
石坂養鶏場 寺尾俊郎さん
名だたる菓子店が絶賛する卵を提供
店舗名 タバタヤ本舗
住所 愛媛県今治市菊間町浜2889
営業時間 7:30~20:30
定休日 水曜日
TEL 0898-54-2114
FAX 0898-54-4102
URL
その他 JR菊間駅から413メートル

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