里山隊
食材

松山あげ (松山市)

「トンビの松吉」の揚げは味の名脇役
松山あげ
松山あげを使った「いも炊き」(参考画像)南極観測船でも使われた程野商店 8代目社長の程野裕貴さん
松山あげ

使いやすいカリカリ揚げは松山の味

創業明治15年(1882年)、愛媛県内では『とんびの松吉』のCMでおなじみ、『程野商店』の『松山あげ』。生揚げに対して「干油揚げ」と言われ、1世紀以上に渡って地元で愛され続けている。

油揚げは豆腐を薄く切り、油で揚げたものであるのに対して、松山あげは、普通の油揚げにみられる中央部の白い部分がなく、全体がきつね色でカリカリ。製法に「干す」部分はないのだが、生揚げと比べて乾いているように見えることから、昔からそう呼ばれているようだ。

松山あげは常温保存で90日と日持ちすることから、旧日本軍の糧食として重宝され、南氷洋捕鯨団、北洋鮭鱒船団、南極観測船『宗谷』のキッチンでも活躍した。古くから付き合いのある問屋さんからいただいたという写真には、宗谷丸に積み込まれる前のおびただしい木箱のなかに、程野商店の松山あげの入った箱も見える。

出汁含みが良く料理法もいろいろ

手で粉々に割れるほど乾燥した『松山あげ』だが、料理に使うと汁を含みふっくらと煮上がる。もちもちとした仕上がりで、料理前の乾物と見まがうようなイメージは払拭される。汁物にしたり、鍋物にしたり、しょうゆと米で炊き込んだりするレシピはほとんど生揚げと一緒。生揚げの下ごしらえには必須の油抜きをする必要がないのもうれしい。

生揚げよりも出汁の含みが良いのは、水分量が少ないからだそうだ。松山あげを料理に使うと油のうまみ、大豆の甘みがストレートに浸み出し、料理の風味もよくなり、隠し味のような効果も出ると、ファンも多い。

東京都下に出向いて試食販売したり、レシピ集を作ったり、サイトを充実させたりと8代目社長の程野さんは、精力的に松山あげの周知を図っている。しかし、製造拠点を海外に移すことや、大規模な機械化は考えていないという。
「繊細な作業のいる松山あげは、目の届かないようなところで作れるようなものではありません」
ここに注目!
松山あげは使いやすいとタイのバンコク、香港、オーストラリア等の日本食レストランでも引っ張りだこ。また、タコ飯、松山鯛めしセット、筍ご飯のもとセット等、県内企業とのコラボ商品も多い。
商品データ 豆腐、油他
店舗名 株式会社 程野商店
住所 愛媛県松山市高岡町285-1
営業時間 8:30~17:00
定休日 土日祝日
TEL 089-971-3233
FAX 089-971-0564
URL http://www.matsuyamaage.co.jp/index.php
その他 伊予鉄道余戸駅から1759メートル

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