里山隊
スイーツ

とみす志ぐれロール (大洲市)

地元小学生とのコラボで生まれた和洋折衷のケーキ
とみす志ぐれロール
志ぐれモチーフになった冨士山(とみすやま)初代・中野達雄さん(右)2代目・聖征さん山栄堂
とみす志ぐれロール

大洲の冨士山をモチーフにして開発

子どもたちのアイデアがたくさん詰まった和洋折衷の菓子だ。愛媛県西部を流れる清流・肱川がある大洲市にやってきた。肱川橋を渡り、殿町商店街の創業40余年の菓子店『山栄堂』に立ち寄った。郷土菓子『志ぐれ』で有名だが、洋菓子も販売。地元の小学生とのコラボ商品『とみす志ぐれロール』は人気商品のひとつだ。「大洲富士」の異名も持つ地元の冨士山(とみすやま)をモチーフにして2008年に開発した。

経済産業省のキャリア教育の一環で、地元の大洲喜多小学校の5年生と考案。桜やツツジで有名で、遠足などでも登る身近な冨士山をロールケーキで表現した。2代目店主の中野さんは「子どもたちがグループで考えて描いたイラストをもとに生まれた」と説明。子どもたちと試食を重ねながら、理想の形に近づけた。抹茶で新緑の山をイメージ。生クリームのなかに志ぐれを入れ、大洲色を前面に出している。当初は冨士山の三角の形をしていたが、改良を重ねて現在の丸い形に落ち着いた。

志ぐれと抹茶がからみ合い、ほどよい味わいに

口に含むと、まずは3種類をブレンドした抹茶のほのかな苦味が届く。だが、かむにつれて、志ぐれと生クリームの甘さが加わり、ちょうどいい味わいになる。中野さんは「柔らかいスポンジとモチモチ感のある志ぐれが互いのよさを損なわないように工夫した」と説明。あんこは糖分を控えているので、甘ったるさが口のなかに残らない。中野さんは「抹茶が苦手な子も食べられた」とうれしそうだ。

家庭の食卓でも食べられるという看板商品の『志ぐれ』。古きよき郷土の和菓子が、子どもたちの思いをのせた『とみす志ぐれロール』という別の形になり、いまでは、老若男女と広い世代に人気の商品となった。中野さんは「地元の子どもたちとの距離が近くなったし、志ぐれのことをより知ってもらえる機会になったかな」と手応えを感じている。
ここに注目!
志ぐれは江戸時代、大洲藩の江戸屋敷内の秘伝菓子。ようかんに似た棹状で弾力があるのが特徴。現在では志ぐれをパイ生地で包んで焼いた志ぐれパイや、志ぐれで求肥(ぎゅうひ)を包んだ志ぐれ大福などがある。
商品データ 抹茶、生クリーム、あずき、砂糖、餅粉、塩、トレハロース他
店舗名 山栄堂
住所 愛媛県大洲市常盤町128-1
営業時間 8:00~20:00
定休日 不定休
TEL 0893-24-5322
FAX 0893-24-5322
URL
その他 JR伊予大洲駅から徒歩10分、駐車場あり

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