里海隊
加工食品

弓削塩 (上島町)

弘法大師ゆかりの東寺に献上される手づくり塩
弓削塩
左からヒジキ味、アマモ味おにぎりにつけると抜群(手前は梅味)海水を石窯で煮つめると底に塩が蓄積理事長・村上知貴さんと妻・律子さん
弓削塩

弓削島の塩文化復活を目指して製造

世界遺産のお寺ゆかりの天然塩がある。ゆっくりとした時間が流れる瀬戸内海の上島町・弓削島にやってきた。島内でさまざまな活動に取り組むNPO法人『弓削の荘』では、弓削のきれいな海水と特産物のヒジキやアマモを使った『弓削塩』を製造・販売している。真言宗総本山で、弘法大師ゆかりの寺院である京都市の東寺に毎年4月に献上されている代物。ラベルの商品名は東寺の僧侶の管理者である長者の一筆だ。

理事長の村上さんは「塩の里構想を推進していくなかで塩づくりを始めた」と説明した。平安時代、後白河法皇の荘園だった弓削島は瀬戸内海有数の製塩地として繁栄。鎌倉時代には 東寺領となり、室町時代まで続いたものの、江戸時代後半に製塩が衰退してしまった。塩文化を復活させようと、2007年に愛媛大・村上教授らとともに『弓削塩文化を伝える会』を発足。その一環で、手づくりの石窯での塩づくりが始まった。

ヒジキやアマモなどの特産物と一緒に

海水約40トンを石窯に入れて煮つめ、250リットルのかん水(塩分を含んだ水)ができあがる。吉野杉の木樽に入れて水分を落とし、電気乾燥機などで乾燥させた後、ふるいにかけて完成だ。すべてが手づくりのため、1回の製造に2週間かかり、できる塩は約40キロと少量だが、他にはない味わい深さがある。粒は大きめで、通常の塩のようなトゲトゲしさがなく、しょっぱさも控えめだ。味は通常のものとヒジキ、アマモ、梅の4種類。おにぎりや焼き肉などにつけて食べると、うま味がさらに際立つ。

手間ひまかけてつくる『弓削塩』の人気は高く、東寺ではもちろん、東京のスカイツリーでも販売されている。1袋80グラムで520円と値段は少し高めだが、村上さんは「健康ブームもあるし、塩に関心の強い人が多いですから。好きな人は高くても買ってくれる」と自信を持って提供している。弓削島の歴史と自然が育んだ豊かな風味は、ひと口味わうごとに伝わってくる。
ここに注目!
弓削の荘では、古代の製法を再現した藻塩づくり体験も実施している。手づくりの土器にかん水を入れ、炭火で煮つめれば完成。その場でいた抱くのはもちろん、持ち帰りも可能だ。体験料は1人1000円で要予約。
商品データ 海水、ヒジキ、アマモ、梅他
店舗名 弓削の荘
住所 愛媛県越智郡上島町弓削明神53
営業時間 9:00~17:00
定休日 土、日曜日
TEL 0897-72-9200
FAX 0897-72-9200
URL http://www3.ocn.ne.jp/~yugesio/index.html
その他 今治港から快速船で約60分、弓削港から徒歩10分

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