里山隊
スイーツ

お茶せんべい (四国中央市)

新宮茶の香りをそのまま閉じ込めたお菓子
お茶せんべい(上茶)
お茶の製造工程新宮町の茶畑3種類のお茶せんべい大西嘉一朗(よしいちろう)さん
お茶せんべい(上茶)

完全無農薬有機農法にこだわった茶葉

愛媛県のお茶処、新宮村。徳島県との県境に程近い、標高200~1000メートルに位置する山村である。この村で獲れる茶葉は「新宮茶」とよばれ、2004年に合併し四国中央市新宮町と名を変えた後も、銘茶の産地として「新宮」の名は残る。

一般に茶栽培は、水はけ、日当たり、風通しが良い場所が適地とされ、新宮はそのすべてを兼ね備えている。「霧が出るところは、美味しいお茶がとれるといわれているんですよ」と『大西茶園』2代目の大西嘉一朗(よしいちろう)さんが教えてくれた。寒暖差と適度な湿度がおいしいお茶を育てるそうだ。

大西茶園は1973年創業。同社の農園では年間2トン前後のお茶を製造する。「お茶の葉は水で洗ってから口にすることはできないから」と殺虫剤・殺菌剤などの農薬や化学肥料は不使用、完全無農薬有機農法を貫いている。

新宮茶の特徴は香りが強いこと。しかし、香りの強い分、渋みもあるため、大西さんも子供の頃は飲みにくいと思っていたそうだ。お茶の本場・静岡県に2年間研修に行き、茶葉の蒸し方を研究し、渋みを抑えた飲みやすいお茶の製造法を習得。新宮では珍しい深蒸しという方法で、やわらかく豊かな味わいの茶葉に仕上げている。

甘すぎず、ほのかな苦味が特徴

『大西茶園』では新居浜市の『きいち本舗』と共同で、自社農園の粉茶をのせて焼きあげた『お茶せんべい』を開発。生地に茶葉を練りこんだせんべいは多いが、茶葉をそのままトッピングしたものは珍しいそうだ。

一番茶の粉末は粉茶として商品になるが、2番茶の粉は単価も低く、販売先もないため、廃棄せざるをえないことに心を痛めていた。ある時、先代の大西敬志郎社長が「おせんべいはお茶と相性が良いので、これをひとつにしてもおいしいのではないか」と思いついたのが開発のきっかけに。香りそのままに渋みを抑えた茶葉を使った煎餅は目新しく、しかもおいしいと評判になった。

ラインナップは「ざらめ」「小丸」「上茶」の3種類。砂糖の食感と歯ごたえが楽しいザラメ、サクサクと軽く、卵の味がやさしい小丸。一番の人気は上茶で、雪のような砂糖衣のうえにたっぷりと粉茶がまぶされたもの。茶、白、緑の3色のコントラストが美しく、封を切るとあたりにお茶の香りが広がる。甘すぎず、ほのかな苦味が上品で、新宮茶の新しい魅力を発見できる一品に仕上がっている。
ここに注目!
愛媛県では生産情報を公表し、かつ適正な管理体制のもとで生産された農産物を「エコえひめ農産物」として認証しているが、同社も「エコ愛媛 農薬・化学肥料不使用 特別栽培農産物」認定を受けている。
商品データ 小麦粉、砂糖、卵、ブドウ糖、ショートニング、お茶、塩、膨張材
店舗名 大西茶園
住所 愛媛県四国中央市新宮町上山3268
営業時間 9:00~17:00
定休日 日曜・祝日
TEL 0896-72-2224
FAX 0896-72-2202
URL http://www.oonishi-tea.com/
その他 JR川之江駅から車で約45分

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