里山隊
アルコール

なっそ (宇和島市)

町づくりの一環として製造されたどぶろく
なっそ
どぶろくを仕込み中当初の活動拠点だった西村酒造岩松川企業組合いわまつ代表の兵頭さん
なっそ

すっきとした味わいの辛口

宇和島市津島町を流れる岩松川は冬には「しらうお漁」が行われる清流で、毎年1月下旬に開催される「しらうお祭り」は市内外からの観光客でにぎわう。川の東岸の岩松地区には明治、大正、昭和の町並みが残り、小説「てんやわんや」で知られる獅子文六が滞在した旧小西家(大畑旅館)も現存する。当時は山の産物と海の産物との交易が盛んに行われ、かつては「萬楽(東小西酒店))」「金丸(小西酒造場)」「三壽(阿部酒造場)」という3つの蔵元が軒を連ねる酒どころでもあった。

2005年前後には地元同志により『岩松町並み保存会』が結成され、伝統ある建物を保存しながら各種イベントを企画開催。町の活性化に尽力している。当初、廃業した西村酒造に活動の拠点を置いていたメンバーは「古くは酒どころだった岩松地区に、酒がないのは寂しい」と、他県でも事例のあった『どぶろく特区』制度を活用したいと市当局に働きかける。

2007年に地域の活性化を支援する愛媛県の「愛媛夢特区」の第1号としてどぶろく特区の認定を得て、それを機にメンバーで『企業組合いわまつ』を立ち上げ、どぶろく『なっそ』を世に送り出した。

バナナやリンゴを思わせるフルーティーな香り

どぶろくの多くが甘口であるのに対して『なっそ』は個性的な辛口で知られている。味にもっとも影響を及ぼす温度管理においては吟醸酒に倣い、低温を保ったまま、酵母が死ぬか生きるかギリギリのところまで引き伸ばして、徐々に温度を上げていくそうだ。「リスクはすごくあるけれど、その味に慣れているので、それをつくらないと」と『企業組合いわまつ』の代表を務める兵頭肇さんは説明する。

なっそはどぶろくとしては珍しく、酒専用米である松山三井を70%まで精米することで雑味をなくし、県工業技術センターが開発した酵母『EK-1』を使用することで、バナナやリンゴを思わせるフルーティーな香りを醸し出している。

兵頭さんは「なっそはあっちこっちの酒店に置かないというポリシーでやってます。基本的にお酒を買いに岩松に来てもらうのが目的だから」と言う。一方で、さまざまな場所に出かけての宣伝は欠かさない。「ウチらは町づくりの一環として、なっそを作っている。それはまったくブレていない」。収益は町づくりのイベントやどぶろくづくりの費用にあてられている。まちの活性化へ、なっそが役立てられている。
ここに注目!
炭酸ガスのピリッと感が気になる方は、日本酒を入れて飲むとまろやかになる。吟醸酒に近いなっそは、ブラッドオレンジなどの柑橘類を搾って飲んでもおいしい。
商品データ 米、米麹、アルコール度数約14度
企業組合いわまつ 兵頭肇さん
マニア好みのどぶろくでコンテストに入賞
店舗名 企業組合いわまつ
住所 愛媛県宇和島市津島町岩松976
営業時間 9:00~17:00
定休日 日曜、祝日
TEL 0895-32-2409
FAX 0895-32-6058
URL http://www.geocities.jp/iw_nasso/index.html
その他 駐車場あり

関連リンク
関連ファイル