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タムラの芋菓子 (上島町)

瀬戸内の小さな島に伝わる伝統菓子
タムラの芋菓子
タムラの芋菓子タムラの芋菓子タムラ食品桑原亮(あきら)さん
タムラの芋菓子

サツマイモの保存のために考案された製法

愛媛県北東部に位置する上島町岩城島(いわぎじま)。東隣の生名島は瀬戸内しまなみ海道により本州および四国と橋でつながっているが、岩城島の玄関は今も港である。島中央にそびえる標高370mの積善山は桜の名所で、桜並木と瀬戸内の美しさのコントラストは格別だ。

昔から岩城島の土産と言えば『芋菓子』。サツマイモを拍子木に切り、油で揚げたのちに砂糖の蜜をからめたもので、一般には芋けんぴと呼ばれる昔ながらの素朴なお菓子。春の桜まつりツアーにも芋菓子が提供される。

芋菓子誕生には色々ないわれがあるが、一説には島では水不足が常であり、米の代替食としてサツマイモが普及、保存期間を長くするために油で揚げて砂糖でコーティングしたのが始まりだそう。

掘りたての芋をその日のうちに素揚げして鮮度を保つ

昔は島に15軒あったというメーカーも、今は2件。そのうちの1件、タムラ食品の桑原亮(あきら)さんにお話を聞いた。複数のメーカーが出荷を競っていた名残で、今も同社の朝は早い。早朝5時から製造を始め、正午には製造を終える。

同社では手作りにこだわって、昔ながらの製造方法を踏襲。「黄金千貫(こがねせんがん)」というクセの少ない加工用サツマイモを使用し、10人足らずの職人が夏は糖液を薄く、冬は糖液を薄くするなど塩梅し、1年中安定したおいしさを保っている。現在は芋農家が少なくなり、島内の生産量では間に合わないため、宮崎県鹿児島県など南九州産のサツマイモを取寄せている。契約農家が堀ったばかりのイモを同日中に素揚げして、旬のおいしさをそのまま菓子に加工している。

岩城島の芋菓子は、砂糖のコーティングにより表面は固く、適度な歯ごたえがある。高知県産のいもけんぴよりも硬さはマイルドで、また違う味わい。後を引く美味しさで、ついつい手が伸びる。

全国にファンがいるそうで「なんのCMもしてないのに『贈答で頂いたものがとてもおいしかったから』と口コミで、多くのご注文を頂きます」と、桑原社長は嬉しそう。北海道から沖縄まで、1か月で1000件以上も電話注文があるそうだ。
ここに注目!
直接工場に出向くと、まだ温かい作りたての芋菓子を購入できることもあるとか。工場では量り売りで購入可能。
商品データ サツマイモ、砂糖、油脂他
店舗名 タムラ食品
住所 愛媛県越智郡上島町岩城2160
営業時間 6:00~18:00
定休日 日曜日
TEL 0897-75-2030
FAX 0897-75-2030
URL
その他 6月、7月は砂糖が溶けるため休みの場合あり

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