里海隊
加工食品

黒ばらのり (西条市)

栄養豊富な干潟で育った海苔
黒ばらのり
焼く前の黒ばらのり(左)と焼いた後のものお茶漬けにしてもおいしい燧灘(ひうちなだ)にある海苔養殖場看板商品を紹介する内海社長
黒ばらのり

そのままの形で乾燥させて焼き上げる

瀬戸内海中央部に位置する西条市の燧灘(ひうちなだ)の海岸沿いを走っていると、広大な海苔養殖場が見えてくる。全国でも数少ない栄養豊富な干潟漁場で生産されているのが『黒ばらのり』。海苔の販売を手掛ける『株式会社タツノコ』が商標登録して生産。特殊な機械で焼き上げた『焼きばらのり』は同社の看板商品でもある。

燧灘の干潟では、潮が引くと海苔の光合成が行われ、柔らかい海苔になる。リンや窒素を含んだ多くの栄養分が山から周辺の川を通って流れてくることから、海苔養殖には最高の環境だ。秋に種を海苔網につけ、水が冷たくなる12月から3月にかけて収穫。ばら干しした後に独自の遠赤外線特殊加工機を使用して焼き上げる。

通常は刈り取ってきた海苔をミンチ状にして板状の海苔を製造するが、黒ばらのりは源藻のまま乾燥させた後に焼く製法を取る。黒ばらのりにはカルシウムや鉄分以外にも、植物としては珍しくイノシン酸が含まれている。内海社長は「ミンチ状にするとイノシン酸が抜けてしまい、おいしさが損なわれてしまうんです」と説明。うま味成分をそのまま残すことで独特の食感を生み出している。

スナック感覚で食べてもサラダに入れてもよし

こだわりの味を確かめるため、まずはそのままいただいてみた。まるでスナックを食べているかのようにサクッとした食感。あっという間に口のなかで溶けてしまい、磯の香りが広がる。お茶漬けにすると、海苔のうま味がにじみ出て、通常の青海苔よりも濃い味が米と絡み合い、サラサラと食べられる。内海社長は「うどんやサラダに入れてもおいしいですよ」と教えてくれた。

約40年前、先代の梅本会長が創業前に勤めていた海苔会社で『黒ばらのり』の生産を始めた。内海社長は「当時、海苔は四角いものという固定観念があり、邪道扱いされていたそうです」と説明。それでも、梅本会長は諦めず、1989年に創業後も製造・販売を続けた。その甲斐あって、現在では年間80~90トンを生産するまでに成長した。

黒ばらのりは岡山県や兵庫県など同じ瀬戸内海にある他地域でも生産されているが、干潟のある燧灘という特異な環境で育ったものが一番だと、内海社長は自負している。風味豊かな黒ばらのり。もちろん、魚もおいしいが、海苔も瀬戸内の自慢の一品だ。
ここに注目!
株式会社タツノコでは「焼きばらのり」の他、味つけをした「味ばらごま油のり」(750円)も販売。焼きばらのりに純正ごま油と塩、糸唐辛子で味付けしている。通常バージョンとわさび味、梅味がある。
商品データ 黒ばらのり
店舗名 株式会社タツノコ
住所 愛媛県西条市壬生川1047-2
営業時間 8:00~17:00
定休日 土日祝日
TEL 0898-64-5438
FAX 0898-64-6241
URL http://www.kurobaranori.co.jp/index.html
その他 JR壬生川駅から車で10分

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