里山隊
スイーツ

ほろ酔いプリン (宇和島市)

どぶろくの味をそのまま詰め込んだプリン
ほろ酔いプリン
ほろ酔いプリンパティスリー・ジュテームショーケースにはスイーツがたくさん栗林さんともーにくん
ほろ酔いプリン

岩松川が育んだどぶろく「なっそ」を洋菓子に

鬼ケ城山を水源として宇和島市を潤しながら、ゆっくりと宇和海に流れ込む岩松川。春夏にはアユ漁やシラウオ漁、秋冬にはあおさ海苔を採る小舟が行き来する。のどかな風景と四季の移り変わりを感じ取れる河川である。

岩松川の東側に広がるのが、酒どころとして有名だった旧津島町の岩松地区。明治、大正期の古い町並みが今も有志の手によって保存されている。最盛期には小西酒造、西村酒造、阿部酒造と3つの蔵元があったが、時の流れに押され、現在はすべて廃業してしまった。

『岩松町並み保存会』の兵頭肇さんは「古い酒蔵の建物がそのまま残っているのに、地元の酒がないのはさみしい」と思い、どぶろく『なっそ』をつくった。岩松川の水を使い、清酒用に匹敵するほどに精米した米で仕込んだ辛口のどぶろくだ。

シロップがあふれだすほどの柔らかさ

地元の洋菓子店『Patisserie Jet’aime(パティスリー・ジュテーム)』の『ほろ酔いプリン』は『なっそ』を使ったスイーツ。芳醇などぶろくの香りがして、しゃれた陶器に入っている。スプーンを差し込むと、シロップがあふれだすほどのやわらかさが印象的。舌ざわりもなめらかで、口のなかに甘酒のような香りが広がる。

ジュテームのオーナー・パティシエである栗林さんは「なっそを口にした瞬間、これはすごいとびっくりしました。どぶろくは口どけが身上。なっその口どけを生に近い状態でお客様に届けたいと、プリンにしました」と、誕生のいきさつを教えてくれた。スポンジケーキなど焼き菓子では火を入れるため、生のどぶろくの味を伝えられない。プリンなら、なっその魅力を失うことなく届けられるというわけだ。

なっそは手作りゆえ、時期によって微妙に味が違うそうだ。季節に合わせてプリンの配合レシピも少しずつ変えたりと、アレンジを楽しんでいる。「ご年配の方がほろ酔いプリンを食べて、感動したと言ってくださったんです。お菓子屋を始めて長いんですが、感動したという言葉はなかなか聞けない。作った値打ちがあったと、こちらまで感動しました」と笑顔を見せた。

ジュデームのコンセプトは「喜」。ケーキの箱を開けた瞬間の気持ち、誕生日ケーキのろうそくを消す瞬間の喜び。そんなシーンをイメージしてお菓子を作っているそうだ。そのひとつに、ほろ酔いプリンを食べた人の笑顔もあるのだろう。
ここに注目!
シュークリームの生地にチョコレートをコーティングした、同店自慢の「シュートリフ」は特許商品。シュー皮の中にたっぷり絞り込んだクリームは、チョコレート、黄粉と黒糖、抹茶の3種類。
商品データ 卵、牛乳、砂糖、どぶろく(なっそ)他
企業組合いわまつ 兵頭肇さん
マニア好みのどぶろくでコンテストに入賞
店舗名 Patisserie Jet'aime (パティスリー・ジュテーム)
住所 愛媛県宇和島市中央町2丁目2-6
営業時間 8:00~20:00
定休日 無休
TEL 0895-24-6055
FAX 0895-24-6055
URL http://www.jetaime-cake.com/
その他 駐車場あり、中央店のほか、津島店、愛南店がある

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