里海隊
食材

愛南かき (愛南町)

プランクトン豊富な御荘湾で育った海のミルク
愛南かき
カゴのなかで大きく育つ栄養分が豊富な御荘湾愛南かきのパスタ愛南かき生産者の若本さん
愛南かき

山から流れ込んだ栄養分が成長の源

のどかな風景が広がる愛南町で、注目を浴びる海の幸が育っている。宇和海特有の深く入り込んだリアス式海岸沿いを走ると、数多くのいかだが浮かぶ御荘湾にたどり着く。真珠貝と呼ばれるアコヤ貝の母貝とともに盛んに養殖されているのが『御荘かき』。そのなかでも量・質ともに最高級のものが『愛南かき』と呼ばれている。

御荘湾には僧都川(そうずがわ)や蓮乗寺川(れんじょうじがわ)など5本の川が流れ込み、上流付近にある広大な落葉樹林から大量の栄養分が運ばれてくる。御荘湾は湾の入口が狭く、細長い形をしていることから、カキのエサとなる豊富なプランクトンが発生しやすくする。生産者の若本さんは「西風が吹くことで、海と山の栄養素が早く混ざる」と説明。温暖な気候も成長を早め、身が太いカキを生み出す。

養殖方法も独特だ。毎年、仕入れた広島県産のカキを10月ごろから半年間かけて御荘湾で育てる。透明な身の状態のため、約1カ月ほど湾のなかに置いた後に一度仕分け。その後、2週間ぐらい経ってから川の水に浸す。若本さんは「水温差の激しい環境に置くことで貝に刺激を与える。そうすることで身の入りが早くなる」と教えてくれた。

厳しい基準をクリアした精鋭ぞろい

2004年の平成の大合併を機に、愛南漁協御荘支所では、それまで『御荘かき』や『宇和海かき』として市場に流通していたものをブランド化することに。そのなかでも ①殻付きで重さ90グラム以上 ②身が大きくて形のいいもの、という2つの厳しい条件をクリアしたものを『愛南かき』と呼ぶことに決めた。

ブランド立ち上げ当初から愛南かきを使用している今治市のフランス料理店『ヌーヴェル・テロワール』で『愛南かきのパスタ』をいただいた。ひと口かむと、身のなかからにじみ出る味は塩っ気もありつつ、ミルキーだ。オーナーシェフの小原さんは「火を入れても身が縮まなくて、うま味が凝縮されている。においもマイルドで、カキが苦手な人でも食べられる」と説明した。

生産量が限られていることから広範囲には流通していないものの、上質な味の海の幸の知名度は徐々に高まりつつある。熟練の料理人・小原さんに「1個単体のカキが大きくてインパクトが強い」と言わしめた海のミルク。たしかに、御荘湾から全国へ名をとどろかせる要素は十分にある。
ここに注目!
「愛南かき」は加熱用として市場に出荷されている。おいしい食べ方として、ヌーヴェル・テロワールの小原さんは「シンプルにカキフライやバター焼き。他にもグラタンに入れてもおいしいですよ」と教えてくれた。
商品データ 愛南かき
店舗名 愛南漁業協同組合御荘支所
住所 愛媛県南宇和郡愛南町御荘平山526
営業時間 8:00~17:00
定休日 日曜日
TEL 0895-74-0101
FAX 0895-74-0645
URL http://jf-ainan.or.jp/
その他 「ヌーヴェル・テロワール」 住所:愛媛県今治市町谷甲197-3 営業時間:11:00~15:00、17:30~22:00 定休日:水曜日 電話:0898-47-4500 FAX:0898-43-5708

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