里海隊
ご当地グルメ

なべ焼きうどん (松山市)

家庭の食事に出てきそうなやさしい味
なべ焼きうどん
柔らかい麺で食べやすい昭和を感じさせる雰囲気の店内3代目店主の松岡さんみなと食堂
なべ焼きうどん

砂糖が入った甘めの出汁が人気

両手に取っ手のある小さな鍋でグツグツと煮込んだうどんが運ばれてきた。湯気が立ち上り、甘い香りが鼻腔をくすぐる。ちくわにかまぼこ、ナルト、半熟卵、牛肉、青ネギ。具材はいたってシンプル。うどんは柔らかくて食べやすく、昆布とアジ、サバなど数種類の削り節、しょうゆから取った出汁には砂糖が入っているので少し甘めだ。なるほど、『みなと食堂』の『なべ焼きうどん』は、家庭の食事に出てきそうなやさしい味だった。

瀬戸内海を見渡せる松山市の堀江港のすぐ目の前に店を構える3代目の松岡さんは「ウチのなべ焼きうどんを食べたことはないけど、小さな頃、よく食べていたなぁという感じのものを提供しています」と教えてくれた。約50年前の開店時から、初代である松岡さんの祖母が提供していた当時そのままの味。3代目を継いだ際、松岡さんは若者が好む味に変えようとした時期があったそうだが「はやりものより、長く細く愛される味のほうがいい」と原点に立ち返ったという。

長く愛されたおばあちゃんの味に原点回帰

堀江港にはかつて、広島県呉市への航路が2つあったが、仁方港と結ぶ国鉄連絡船が1982年に、そして阿賀港と結ぶ呉・松山フェリーが2009年に廃止された。『みなと食堂』のお客さんは主にフェリーを使う観光客や地元の人々が中心。国道から外れた場所にあることも大きく影響した。

呉・松山フェリーがなくなる直前から客足がかなり落ち込んだそうだが、松岡さんいわく「近所のおばちゃんたちがいろいろとウチの店を宣伝してくれた」という。近所の人々の声援を受け「店を閉めるわけにはいかなかったですから。生き残るには、なべ焼きうどんしかない」と一念発起。伝統の味にこだわって提供し続けているうちに、少しずつお客さんも増えてきたという。

平日は地元の人々が中心で、休日には市街地方面から家族連れが『なべ焼きうどん』を求めて多く訪れるという。玄関前には松岡さんが趣味で集めたという綿菓子器などが設置され、子どもが楽しめるようになっている。お年寄りから孫まで、全世代に愛される味。どんなに時代が移り変わっても、変わらないものが堀江にはある。
ここに注目!
「みなと食堂」は、なべ焼きうどんの他にも、きつねうどんなど数種類のうどん、中華そば、丼もの、おでんも提供。また、あげだし豆腐やタコの唐揚げなどの一品料理も充実しており、家庭の味を楽しめる。
商品データ うどん、かまぼこ、ちくわ、ナルト、卵、牛肉、青ネギ他
店舗名 みなと食堂
住所 愛媛県松山市堀江町甲1759
営業時間 10:30~21:30
定休日 月曜日
TEL 089-978-0101
FAX 089-978-0101
URL
その他 JR堀江駅から徒歩6分、駐車場あり

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