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麦みそ飴 (宇和島市)

ほのかに香る味噌が郷愁を誘う
麦みそ飴
麦みそ飴あめの球断機植村製菓植村さん一家(中央が仁さん)
麦みそ飴

老舗味噌店とのコラボから生まれた和風あめ

宇和島の閑静な住宅街に、昔ながらのあめ屋さんがある。植村製菓は創業1937年で『有平糖(ありへいとう)』の専門店だ。現店主は3代目の植村仁(ひとし)さん、42歳。昔ながらの製法を踏襲しながら「植村」のあめの味を次世代に伝えている。

有平糖は金平糖(こんぺいとう)と同じ時期にポルトガルより伝来したあめの一種だが、市販のキャンディとは違い、口どけがやわらかく、やさしい味がする。あめと砂糖の中間をイメージするとよいかもしれない。できたては固く、時間が経つと糖化して、砂糖菓子のように口のなかでほろっと崩れるのが有平糖の特徴。砂糖を煮詰め、冷まし、あめの生地を何度も伸ばしては、空気を含ませる。その後、洗濯板のような球断機(きゅうだんき)に生地を流し、転がしながら形を整えていく。この工程すべてを、今も手作業で行っている。

宇和島市の商工観光課の橋渡しによって、昔ながらの製法を守る製飴店の同店と、地元の味噌店『井伊商店』という2つの老舗が手を取り合い、新製品を開発した。井伊商店の井伊友博さんも3代目にあたる。

「同じ3代目ということもあって、井伊さんが頑張っている様子は、人づてに話を聞いていました」と、植村さん。話はトントン拍子に進み、宇和島ならではの和テイストのあめ『宇和島のあめ屋とみそ屋の三代目が作った麦みそ飴』が生まれた。

麦みその質感が残る和テイスト

レトロなパッケージは、まるでミニチュアの米袋。茶色の紙袋の両端に紙ひもが付いている。『麦みそ飴』は麦みそそのままの繊維やざらつき感をそのまま残す、和テイストのしみじみとしたおいしさ。小さいころなどに一度は食べたことがある、ちょっぴり甘辛なしょうゆあめ、そこにほんのり味噌が香る。いやみのない味が受け入れられ、またたく間に人気商品となった。「おなかが減ったときに食べたらいい感じの味ですよ」と植村さんは笑う。

こだわりは、あめに含ませる空気の量。空気をたっぷり含ませることで口どけは良くなるが、空気を入れすぎると白く不透明になり、麦みその色がわからなくなるので、その点には苦労した。また、味噌の繊維や風味を感じさせるものにすることにもこだわった。味噌を入れすぎるとくどくなるうえに、焦げやすくなる。あめに混ぜる麦みそは、一度こしたものを使っており、口当たり良く仕上げている。何度も試作品を作り、ようやく納得がいくものが完成した。

現在、1日に1500袋のあめを作る植村さん。「宇和島の特産品は? と聞かれたときに、このあめの名前が上がるようになりたい」と、夢を語る。
ここに注目!
多賀神社のお土産で有名な「縁起飴」のビジュアルにはびっくりすること間違いなし。子宝祈願、夫婦円満が叶うとか。真珠粉入りあめ玉「まあじゅ」は上品な味でまろやかテイスト。
商品データ 砂糖、水あめ、麦みそ他
井伊商店 井伊友博さん
伝統の味を守る老舗味噌店の3代目
店舗名 植村製菓
住所 愛媛県宇和島市弁天町1丁目5-19
営業時間 9:00~17:00
定休日 土日祝日
TEL 0895-22-1320
FAX 0895-22-6379
URL http://www.rakuten.co.jp/ue-ame/
その他 JR宇和島駅から1000メートル

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