里海隊
郷土料理

鯛めし (松山市)

鯛のうま味たっぷりの愛媛を代表する郷土料理
鯛めし定食
おひつでたっぷりと供される鯛めし窓からの風景部屋には迫力のある掛け軸と屏風松風亭外観
鯛めし定食

愛媛の「鯛めし」は地域によって2種類

松山市高浜町、かつてTVドラマのロケにも使われた伊予鉄梅津寺駅を通り過ぎ、ちょっとした坂道を登り切った小高い場所に『松風亭(しょうふうてい)』がある。おだやかな瀬戸内海を望む老舗の旅館で、かつて海岸沿いに松林があったことからそう名づけられた。

松風亭は戦後一時廃業していたが、45年前に当代店主の祖父が屋号を譲り受け、この場所で開業した。現在の店主を務める中嶋さんは3代目で、ランチの『鯛めし定食』は予約のみ。

鯛めしは同じ愛媛県内でも地域によって2種類に分かれている。中予・東予地方は一尾丸ごと焼いた鯛を半炊き状態の炊きごみごはんの上にのせ、さらに加熱したもの。南予地方は鯛の刺身をごはんの上にのせ、特製のたれと薬味を混ぜたものをかけて食べる。松風亭では最高の状態の鯛めしを提供するため、お客さんは一日に1組~2組ほどしか受けない。鯛めしをメインに、天ぷら盛り合わせ、刺身、小鉢、吸い物など。どれも手間と時間のかかった心づくしの料理だ。

白ご飯をおいしく炊くことが大前提

『松風亭』の鯛めしに対するこだわりは微細にわたり徹底している。

「まず、ご飯ものですから白ご飯をおいしく炊くのが大前提。十分に吸水させて、それも真水ではなくて、一晩昆布を水に戻したものとブレンド。吸水させすぎてもいけないので、夏場や冬場、それに保温の状態などによって時間は調整します。炊く直前には昆布を上に敷いて、その上に鯛のアラをのせます。骨から出る出汁が重要なのですが、新鮮じゃないと臭みが出るので、直前まで生きている鯛を使います」

炊き上げられた鯛めしは、大きな「おひつ」で提供される。1人あたりお茶碗3杯はおかわりできる量だが、食べきれなかった分はパックで持ち帰りできるのがうれしい。ふんわりとした鯛の身、昆布と鯛の出汁をしっかりと吸ったご飯からは、ていねいな仕事ぶりが感じられる。何十年と通うリピーターが多いというのもうなずける。鯛めしの調理法を父親の姉から教わった中嶋さんは「自分が求めるおこげの味にはまだ、ほんのちょっと足りない気がする」と、こだわりは尽きない。

ここに注目!
ランチは完全予約制で2人前より。予約は当日朝10時くらいまでに電話にて。炊き置きはしないので、炊き立てを味わえる。ちなみに中嶋さんは「残った釜のこげたところをおにぎりにして食べるのが一番うまい」。
商品データ 鯛めし、天ぷら盛り合わせ、刺身、小鉢、吸い物他
店舗名 松風亭
住所 松山市高浜町1丁目1387-3
営業時間 11:00〜20:00
定休日 不定休(予約が無い時は休業)
TEL 089-951-1952
FAX なし
URL なし
その他 「松風亭」は旅館なので、もちろん宿泊もできる。夏には部屋から三津浜の花火大会を見ることができ、高い人気を誇る。鯛めし以外の料理もていねいで手が込んでおり、リーズナブルで価格以上の満足感がある

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