里海隊
加工食品

ムロアジの削り節 (伊予市)

絹のように滑らかな白い削り節
ムロアジの削り節
ムロアジの中骨を1本残らず取り除く2日間、天日干し1台に10枚の刃がある削り機店主の相原さん
ムロアジの削り節

東シナ海で育ったムロアジを使用

まるで絹のように滑らかな削り節が削り機から次々と出てくる。白くて、ふわふわと浮き上がってくるよう。実際に触ってみると、本当に絹布のように柔らかい。できたてほやほやの『ムロアジの削り節』を食べさせてもらった。口に含んでみると、あっという間に溶けてしまい、やがてムロアジの風味が口のなかに広がった。

伊予灘からの潮風が気持ちいい伊予市の郡中地区に『相原海産物店』がある。同市は大手カツオ節メーカーが拠点を構えていることで知られるが、相原商店では「白い削り節」と呼ばれるムロアジを原材料とした『むろあじ削りぶし』を生産・販売している。赤身のカツオと違い、ムロアジは白身。味は淡泊だが、削り節にすると風味が豊かになるのだという。

相原海産物店では東シナ海を回遊するムロアジでつくったアジ節を熊本県天草市の加工場から1年分まとめて仕入れ、毎日50キロを使って製造している。ムロアジは漁獲量が少ないため、大手メーカーではあまり扱われていないが、相原海産物店では創業当時から使い続けている。店主の相原さんは「けっこう味が濃いでしょ? 漬物にまぶしてみたり、冷奴にかけたり、いろいろできますよ」と、おいしい食べ方を教えてくれた。

40年以上使い続ける削り機にこだわり

こだわりの味は1965年の創業以来、40年以上使い続けている4台の削り機から生まれる。1台ごとに10枚の刃があり、削り節の種類や厚さによって機械を使い分け、刃を調整している。相原さんは「刃は100分の数ミリの世界。1枚でも、どれかが1ミリ狂うと、まったく違うものに仕上がってしまうんです」と説明。作業前はもちろん、作業中も微調整を繰り返す。まさに職人の技だと言える。

また、ムロアジの骨を手作業で1本も残らず取り除いていく「骨抜き」という工程も欠かせない。1本でも残っていると、削り作業の際に粉が出てしまうという。骨抜きが終わった後は、2日間かけて天日干し。伊予灘からの潮風のなかで干すことで、ムロアジ節本来の白色になり、ふわふわ感が生まれる。そして実際に削る前、七輪であぶる。相原さんいわく「そうそることで、削った際に花が伸びる」のだそうだ。

すべての工程が機械化される現代でも、昔ながらの製法を貫き、独自の味を表現し続けている。その味に惚れ込んでいるファンは数多く、県内の料理店などで使われている。もちろん、スーパーマーケットや道の駅などでも購入可能。最新の機械では生み出せない味が『ムロアジの削り節』にはある。
ここに注目!
ムロアジは体長40センチ前後。南日本から東シナ海にかけて生息している。鮮度が落ちるのが早いことから、干物などの加工原料となることが多く、伊豆諸島などでつくられる「くさや」が有名だ。
商品データ ムロアジ
相原海産物店 相原克俊さん
ムロアジを使った白い削り節を製造
店舗名 相原海産物店
住所 愛媛県伊予市灘町12-5
営業時間 7:30~19:00
定休日 日曜日
TEL 089-982-0505
FAX 089-982-0505
URL
その他 伊予鉄道郡中駅から徒歩2分

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