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スイーツ

わらぐろケーキ (西予市)

田園地帯の風情を再現したバターケーキ
わらぐろケーキ
わらぐろわらぐろケーキブランシェ店主の酒井康夫さん(右)親子
わらぐろケーキ

農村の原風景に鎮座する「わらぐろ」

『わらぐろ』は稲を刈り取った後の田んぼに、乾燥貯蔵するために円錐状に積み上げた積みワラのこと。にお、いなぐろ、丸ススキ、藁塚、イナコ積みなど土地によってその形、呼び名はいろいろで、わらぐろと呼ぶのは愛媛から広島にかけて。
かつては日本全国に見られた田園地帯の象徴。わらを積み上げた様子は、童話『三匹の子豚』のわらの家のようにみえる。

一昔前には、収穫が終わった田んぼにわらぐろが点在するのは、見慣れた初冬の風景であったが、機械化や生活の変化によって次第に目にしなくなった。

『宇和米博物館』もある西予市宇和町は、宇和盆地の米作地帯。この町で昔ながらの風景を後世へ伝えていきたいと活動に励んでいるのが『宇和わらぐろの会』。会の尽力によって、宇和町地区にわらぐろのある風景がよみがえりつつある。

冬限定のバターケーキ

『宇和わらぐろの会』のオファーによって、洋菓子店『ブランジェ』特製の『わらぐろケーキ』が誕生した。同店は前身の大黒屋も含めると約40年もの歴史がある老舗洋菓子店。

わらぐろケーキは、中央に建てられる稲木から稲の断面まで、忠実にわらぐろが再現されている。手のひらに載るほどのケーキだが、ちょっとしたディテールにもこだわっているため、ひとつつくるのに20分もかかるそう。

わらの質感を出すために、屋根の部分はケーキを細く切ったもので葺き、土台の部分は3種類のケーキクラム(スポンジ生地を粒状に加工したもの)を張り付けて稲束の断面を表している。モンブランのようにクリームを絞り出すのではなく、細かく切ったケーキを使うところが職人の心意気。「クリームを絞り出す形の方が簡単ですが、できるだけ稲の質感を出したいと思いました」と、店主の酒井康夫さん。

手が込んだ造りのケーキは、コクのあるバタークリームの昔懐かしい味。サクサクとした屋根部分、しっとりした土台部分とさまざまな触感も嬉しい。

販売時期はわらぐろの時期と同じく冬季のみ。これは、気温が高いとバタークリームがゆるんで形が崩れるから。五感からしみじみとした風情を感じる宇和町ならではの一品だ。
ここに注目!
販売期間中でも在庫がない場合もあるので注意。また、酒井さんの自信作であり、ほのかにラム酒の香りがする「チョコボール」というケーキも有名。冷凍が効くので、一度に30個も買い占める人もいるとか。
商品データ バター、卵、グラニュー糖、小麦粉、牛乳、香料他
店舗名 ブランシェ
住所 愛媛県西予市宇和町卯之町3丁目338
営業時間 10:00~19:00
定休日 火曜日
TEL 0894-62-1336
FAX
URL
その他 駐車場あり
JR卯之町駅から202m

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