里山隊
スイーツ

志ぐれ (大洲市)

大洲藩の秘伝菓子
志ぐれ
1粒1粒よりわけたあずき菓子処氣晴菓子処氣晴店主の森紀(もりおさむ)さん
志ぐれ

もちもちとした食感が醍醐味

伊予の小京都と呼ばれる大洲市は、肱川沿いの小さな城下町だ。この町で長年愛され、大洲3大和菓子のひとつでもある和菓子『志ぐれ』は、甘く炊き上げたあずきと米粉を合わせて蒸しあげた菓子だ。外見はようかんやういろうにも似た棹(さお)型だが、食感はしっとりと弾力に富み、餅に近い。

志ぐれは大洲ではポピュラーだが、県内でも他の地方ではあまり見かけない珍しいお菓子だ。なにしろ、江戸時代中期には、大洲藩の江戸屋敷内の秘法菓子だったという。

志ぐれを作るには、まず、あずきを砂糖と炊いて、一晩置く。大洲の米粉を合わせて、生地を作りセイロ(蒸籠)に流して蒸し上げる。基本的な作り方は一緒だが、各店舗ごとに手順や製法が少しずつ違い、それができあがりの味の違いに直結しているそうだ。

炊き方にもこだわり、アクのとり方にも秘訣あり

大洲には『志ぐれ』を提供するお菓子屋さんは何件かあり、ふわふわしたカステラのような食感の志ぐれを提供する店、あと口の良いあっさり風味を特徴とする店など、同じ志ぐれであっても各店舗特ごとに特色がある。

今回は志ぐれをアレンジした『志ぐれぇーゆ』で『O級グルメコンテストご当地グルメ二ツ星受賞』に輝く『菓子処氣晴(きはる)』におじゃました。こちらの志ぐれはあずきの食感が残り、風味濃くねっとりとした餅っぽい感じが強いのが特徴だ。店主の森紀(もりおさむ)さんは、菓子職人となって60年近く。市内の老舗で修業後に独立した、根っからの職人だ。

森さんはあずきを自分の目で1粒1粒選り分け、ていねいにアク抜きをして、肱川の水でていねいに炊き上げる。あずきを傷めないよう潰さないよう、細心の注意を払って煮あげていく。炊き方にもこだわりがあり、アクのとり方にも秘訣があるという。詳しい分量、製造法は門外不出だそうだ。

森さんは「風味を活かしたものにしたい」と、十勝産のあずき以外は使わない。以前、他の地域のものを試しに使ってみたが、どこか味が違ったという。「食べ比べたらわかる」と森さんは言う。

職人の腕に支えられた古都の和菓子は、しっとりと昔ながらの風情をたたえ、今も昔ながらの味を提供している。
ここに注目!
O級グルメコンテストは、大洲市のご当地グルメコンテスト。大洲の伝統食や地元食材を生かした新しい料理を開発、発掘する。
商品データ 小豆、グラニュー糖、米粉、もち米、塩、トレハロース
店舗名 菓子処 氣晴
住所 愛媛県大洲市徳森2321-34
営業時間 8:00~20:30
定休日 不定休
TEL 0893-25-4839
FAX
URL http://www.kiharu.net/
その他 JR新谷駅から1586メートル
駐車場あり

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