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スイーツ

月窓餅 (大洲市)

大洲の殿様が愛した銘菓
月窓餅
月窓餅村田文福老舗村田文福老舗15代目に当たる村田真嗣(まさつぐ)さん
月窓餅

特産の本わらび粉をふんだんに使った和菓子

大州の3大銘菓のひとつ『月窓餅』は、わらび餅でこしあんを包み、青大豆のきな粉をまぶした上品な和菓子。文武両道で知られる伊予大洲2代目藩主加藤泰興(やすおき)公の雅号(がごう)を拝領した、伝統の甘味である。公が指の跡が残るほど柔らかいこの餅をさわった時に「馬の鼻と同じ柔らかさだ」と言ったという逸話もある。

大洲特産の本わらび粉を主材料としてていねいに練り上げた上品さと洗練された味は、およそ400年もの時を重ねてきた逸品だ。

製造元の村田文福老舗(むらたぶんぷくしにせ)は、江戸の昔は土佐屋の屋号で大洲藩の御用菓子司の名を承わっていた。今も当時の製法で、藩主の愛した味を守り続けている。
現在の店主は14代目村田耕一さん、そして15代目に当たる真嗣(まさつぐ)さんが店を切り盛りする。

あんこを包むのに10年、材料を見極めるまでに15年

小さな紙包みを開けると、こぼれるほどのきな粉のなかに餅がちょこんと鎮座する。この色が一風変わっていて、煎り大豆で作ったきなこよりも薄く緑がかっているように見える。

これが青大豆のきな粉。粉の挽き具合は職人の力量により、挽きが甘いと青臭く、反対に挽き過ぎると普通のものと同じになってしまうという気難しさをもつ。ただ、風味はとてもよく、これをつるりと喉を滑るわらび餅にまぶすと、たまらないおいしさになる。

現在、本わらび粉は非常に希少で、わらび餅と標榜しているものもくず粉で作られたものや、芋のでんぷんを混入したものがほとんど。だが、『月窓餅』は国内産わらび粉100%で、黒みがかった琥珀色が本わらび粉使用の証である。くず粉餅よりも、もちもちと弾力があるのも特徴のひとつだ。

父・耕一さんは、餅を包むまでに10年、材料を見極めるまでにさらに5年かかったという。使用する水もいきなり使わず、いったん桶に貯めて休ませてから使うなど、こだわりも多い。機械を使うと能率は上がるが、代々伝わってきた味が変わってしまうからと、今もほとんど手作業のみで、1日700個もの餅を丸めていく。

大洲の殿様の雅号をいただいたお菓子の味は、この先も引き継がれていくのだろう。
ここに注目!
月窓餅に次ぐ人気を誇る盤珪最中(ばんけいもなか)は大洲藩主の菩提寺「妙法寺」の高僧の名を冠したもなか。村田文福老舗は妙法寺御用達。もなか皮は大洲加藤家の家紋・蛇の目を模したもの。
商品データ 本わらび粉、こしあん(あずき、砂糖)、青大豆粉
店舗名 村田文福老舗(文福如法寺店)
住所 愛媛県大洲市田口字今出甲2624-6
営業時間 8:30~18:30
定休日 無休
TEL 0893-23-4179
FAX
URL http://www6.ocn.ne.jp/~bunpuku/
その他 伊予大洲駅から1197メートル
駐車場あり

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