里海隊
郷土料理

ひゅうがめし (西予市)

江戸時代から続く伝統の郷土料理
ひゅうがめし
秘伝のたれに鯛の切り身を漬け込むひゅうがめし御膳には自家製の漬物も松屋旅館
ひゅうがめし

門外不出の独自のレシピ

約200年の長きにわたって受け継がれる伝統の味を西予市宇和町で楽しめると聞いた。1813年創業の老舗『松屋旅館』では『ひゅうがめし御膳』を提供している。見た目は宇和島鯛めしと似ているが、まったく別の郷土料理だという。好奇心を膨らませながら注文した。

「江戸時代から続く、ウチならではの味。ひゅうがめしのレシピはいっぱい出ているけど、やっぱりウチのとは違います」と、代表の大氣(だいき)さんも自信を持って提供している。溶いた生卵にゴマと青ネギが入った秘伝のたれに漬け込んだ鯛の切り身を、ふっくらと炊き上げた宇和米を入れたお茶碗の上にかけ、豪快にかき込む。しいたけも入っていて、鯛の切り身ともよく合う。

鯛の切り身を秘伝のたれで揉みこんで提供

宇和島鯛めしとの大きな違いは、たれに漬けこんだ状態で提供されるか否かだ。宇和島鯛めしは刺身と出汁が別々で出てくるのに対し、ひゅうがめしは注文を受けた後、秘伝のたれを揉みこんで味をつけてから提供される。冷蔵庫がない時代、海に面していない宇和町に新鮮な魚を運ぶため、たれに漬けこんだ状態で保存していたという。発祥が「漁師さんが船の上で食べていた、ぶっかけごはん」という点では、宇和島鯛めしと共通。やっぱり、豪快に食べるのが一番おいしい食べ方だ。

秘伝の出汁のつくり方は口伝で受け継がれており、現在も当時の味そのまま。『松屋旅館』では宿泊しない人でも、事前予約をすれば、昼食に『ひゅうがめし御膳』を食べることができる。予約が入り次第、獲れたての真鯛を仕入れ、新鮮なものを提供。米も地元産の、愛媛県内でも一二を争うおいしさと評判の宇和米を使用している。

カツオの一番出汁でつくられた自家製の野菜の漬物がついてくるのもうれしい。こちらも200年経った今も受け継がれている「ぬか床」で漬けたもの。伝統の味を体感できる一品だ。
ここに注目!
ひゅうがめしは宇和島市の沖合にある日振島(ひぶりじま)から伝わった料理とされる。「日振」がなまって「ひゅうが」と呼ぶようになったと言われているが、日向国(現在の宮崎県)から伝わったという説もある。
商品データ 真鯛、ネギ、しいたけ、秘伝のたれ他
店舗名 松屋旅館
住所 愛媛県西予市宇和町卯之町3丁目218
営業時間 11:30~14:00(昼食)
定休日 不定休
TEL 0894-62-0100
FAX 0894-62-0184
URL http://www.matsuya-ryokan.jp/
その他 JR卯之町駅から歩いて7分、駐車場あり

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