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柴田のモナカ (四国中央市)

川之江の歴史の片隅を彩る和菓子
柴田のモナカ
柴田のモナカ打ち出の小槌の模様柴田モナカ本舗 白賁堂9代目店主の柴田浩之さん
柴田のモナカ

土佐藩主山内公に献上した銘菓

JR川之江駅から讃岐街道を自転車で2~3分。栄町商店街アーケードの中には昭和の面影を残す洋品店や呉服店、美容室、薬店が立ち並ぶ。そのなかでひときわ目立つなまこ壁の建物がある。木肌も荒々しい一枚板の看板には、くすんだ金字で『白賁堂(はくひどう)』と書かれている。看板1枚をとっても、ずっしりとした風格を感じさせられる。ここが『柴田モナカ本舗』だ。

柴田モナカ本舗は安永元年(1772年)創業。安永3年に杉田玄白らが『解体新書』を刊行したといえば、なんとなく想像がつくかもしれない。この看板はその当時のものだそうだ。およそ240年も続く老舗とはどんなところなのだろうか。引き込まれるように店内に入り、土佐藩主山内公に献上したという銘菓『柴田のモナカ』を食べてみた。

酒のアテとしても好まれるやさしい甘味

モナカは甘いものだという先入観があった。和菓子のあんにはいくつか種類があるのだが、モナカあんは配糖率(含まれる砂糖の比率)が一番高いとされているからだ。しかし『柴田のモナカ』のあんはすっきりとしていて、くどくない。しかも、淡い薄墨色をしている。この色を出すには、普通のあんを炊くよりも、二手間も三手間も余計にかかるという。しかも、その色を出す調整はあくまで職人の五感のみという。

あんのなかに散らされているあずきがアクセントになり、いくつ食べても飽きない。柴田のモナカのファンの中には辛党の方もいる。甘すぎないその絶妙さが酒のアテとしても好まれるのだそうだ。9代目店主の柴田浩之さんは「洋菓子は空気を食わし、和菓子は水を食わす」と教えてくれた。この地の潤沢な地下水がこの味を支える礎(いしずえ)となっている。

歴史があるだけに味がぶれることが一番怖いという柴田さん。「柴田のモナカは、川之江の街の歴史、その人の歴史の一部となっているので、作りがいがあります。歴史は積み上げてきたからの歴史です。もし失敗したら、積み上げるまでにまた200年かかる。うかつなことはできませんよ」。妥協を許さない。その心意気があるからこそ、伝統の味はいまも生き続けている。
ここに注目!
2008年に『第25回全国菓子大博覧会』で『名誉総裁賞』受賞。原材料のあずきは十勝産のみ。潤沢に出るという清涼な地下水を使い、丁寧に炊き上げたあんは和菓子好きなら一度は食べてみるべし。
商品データ モナカ皮、あずき、砂糖
店舗名 柴田モナカ本舗 白賁堂(はくひどう)
住所 愛媛県四国中央市川之江町1794-1
営業時間 8:00~20:00
定休日 元日
TEL 0896-56-2232
FAX 0896-56-6138
URL http://shibata.shikokuchuo.com/index.html
その他 JR川之江駅から370メートル、近隣に市営無料駐車場あり

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