里海隊
郷土料理

タコめし (松山市)

柔らかいタコが自慢の炊き込みごはん
タコめし
柔らかいタコ以外にもゴボウがたっぷりタコの酢漬けやお吸い物もついてくるテーブル席の他、座敷でも食べられるお食事処 磯之河
タコめし

かつお節と昆布の出汁でやさしい味に

タコを使った料理は数あれど、瀬戸内海で獲れたものを食すなら、『タコめし』にするのが最高と言われる。松山市から今治市方面に伸びる今治街道を走っていると『お食事処 磯之河』が見えてくる。海の幸を使ったメニューが数多く並ぶなか、目をひいたのが『たこ釜めし』だった。獲れたばかりの新鮮なタコをふんだんに使っている。目の前に広がる瀬戸内海を眺めながら待っていると、アツアツの釜飯が運ばれてきた。

店長の徳永さんは「少しだけ蒸らして食べてください」とアドバイスしてくれた。数分待ってからフタを上げると、湯気が一気に立ち上がった。かつお節と昆布で取った出汁を入れ、生米から約15分かけて炊き上げており、ほんのりといい香りがしてきた。かき混ぜてみると、下からおこげが出てきた。ゴボウやニンジン、松山あげと絡めて食べてみる。薄切りにしたタコはほどよい柔らかさになっていて、かめばかむほど、タコの味がにじみ出てきた。出汁も薄口で、やさしい味だった。

細かな下ごしらえがやわらかさの秘けつ

炊き上げる前の細かい下ごしらえがうまさに直結している。タコの皮がツルツルになるまでぬめりをしっかり取り、薄く刻む。30秒ほど霜降り(お湯でさっと湯通しすること)をした後、すぐに水で冷やせば、きれいな白色になるという。徳永さんは「霜降りしておかないと、炊いた後にくさみが出るんですよ」と説明。においはなく、適度な硬さになったものを釜に入れることで、やわらかく仕上がる。そりゃ、うまいわけだ。

『お食事処 磯之河』が店を構える北条地区では、鯛めし(釜の上に鯛をまるごと1尾入れた炊き込みごはん)が有名。1978年の開店当初は鯛めしのみの提供だったが、常連のお客さんのリクエストに応える形で、約25年前に『たこ釜めし』をメニューに加えた。昼はサラリーマン、夜や休日は家族連れでにぎわっている。地元の人々に愛される料理を食べて、おなかも心も満たされた。
ここに注目!
タコめしは愛媛県の他にも香川県、広島県、岡山県、兵庫県など、瀬戸内周辺で食べられている。漁師が船の上で獲れたてのタコをぶつ切りにしてごはんに炊き込んだのが始まりとされる。
商品データ タコ、米、ゴボウ、ニンジン、松山あげ他
店舗名 お食事処 磯之河
住所 愛媛県松山市磯河内1-1
営業時間 11:00~14:00、16:30~21:00
定休日 火曜日(祝日の場合は翌日)
TEL 089-994-2853
FAX 089-994-3124
URL
その他 JR光洋台駅から徒歩8分、駐車場あり

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