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残月 (大洲市)

大洲三大和菓子ここにあり
残月
残月米田七宝堂秘蔵のレシピ帳米田七宝堂の店主・米田敏昭さん
残月

伊予長浜名物、王道の焼きまんじゅう

JR伊予喜多灘駅から伊予長浜駅までの国道378号は、春になると7キロに渡って菜の花街道が続く。伊予長浜駅にもほど近い、本町商店街の一角に『米田七宝堂』がある。軒から張り出した細長い看板から昭和の面持ちを感じる。創業は大正元年(1912)。店内には同5年(1916)の表彰状が誇らしげに飾られている。表彰された人物は米田一三九(いっさく)。時期から見て、同店の初代だろう。

同店の看板商品が大洲三大銘菓のひとつ『残月(ざんげつ)』というまんじゅうだ。じっくりと炊き上げた白あんをカステラ生地で包み込んで焼き上げた菓子で、今や長浜名物として息の長い人気を誇っている。焼きまんじゅうの王道だ。「昔とほとんど変わらない製法で作っているんよ」と、3代目の米田敏昭さん。穏やかな語り口が印象的だ。

初代のレシピ帳そのままの製法

創業当時から引き継がれてきたという秘伝の小さな手帳は糸で閉じられていて、紙が古び、横書きの罫線の上に達筆の筆文字でレシピが書かれている。この製法にのっとって、およそ100年、綿々と『残月』は作り続けられているのだ。

昔、どこかで食べたことのあるような懐かしい味。粉、卵、砂糖、はちみつだけで作られた生地は、焼き立ては固いが、冷めていくにしたがって柔らかくなり、皮と白あんの間にすき間が生まれる。このすき間によって菓子はほろほろと口の中で崩れ、絶妙な食感になるのだろう。シンプルな材料だが、材質にはこだわりがある。「ええ砂糖を使いよるけんな。それに、手間暇かけることを惜しんでないからね」と米田さんは誇らしげ。

入れ代わり立ち代わりお客が訪れ、息子さんが立ち働く。傷ひとつ、ゆがみひとつないまん丸のまんじゅうに、焼印が映える。この焼印、1カ月くらいですり減り、使い物にならなくなるそうだ。
ここに注目!
大洲市内で『七賓残月』を販売している七賓堂は、当代の父の兄にあたる。 分家した当時は同じものだったが、現在は製法に少々違いがあるので、若干味が違うらしい。こちらの焼印は「七賓残月」となっている。
商品データ 小麦粉、砂糖、卵、はちみつ他
店舗名 米田七宝堂
住所 愛媛県大洲市長浜甲433
営業時間 8:30~19:00
定休日 第1・3日曜日
TEL 0893-52-0341
FAX
URL
その他 JR伊予長浜駅から498メートル

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